泌尿器科の看護に役立つ!絶対に読んでおきたい記事17選(2022/11/17)
泌尿器科で働く看護師は、泌尿器科の看護に必要な知識を身につけておく必要があります。泌尿器科の看護に必要な知識を効率よく身につけるためにも、絶対に読んでおきたい17記事をご紹介します。これを読んでおけば、泌尿器科でよい看護ができるはずです。
1、泌尿器科の代表的な疾患に関する看護
泌尿器科は、尿路と男性生殖器を治療する診療科です。具体的には、腎臓・副腎・尿管・膀胱・尿道・前立腺・精巣・陰嚢・陰茎です。腎臓内科と重複する部分はありますが、腎臓内科がない病院では泌尿器科で腎疾患を診療することになります。
泌尿器科の外来では膀胱炎や性感染症、前立腺肥大などの診療が多いですが、病棟になると腎疾患の患者が多くなります。膀胱炎や性感染症、前立腺肥大などは通院治療が可能ですが、腎疾患は入院加療が必要だからです。
泌尿器科の病棟で多いのは、ネフローゼ症候群です。ネフローゼ症候群は尿にたんぱくが出てしまうために、低たんぱく血症になり、全身浮腫が起こる病気で、腎疾患や全身疾患が原因で発症します。ネフローゼ症候群の看護は、ネフローゼ症候群の看護計画|原因と症状、治療の看護過程と看護問題を参考にして下さい。
また、腎盂腎炎の患者も多いです。腎盂腎炎は膀胱炎が原因で膀胱から腎臓に細菌が侵入して、感染を起こす病気です。腎盂腎炎の看護|原因、予防、治療と発症患者に対する看護計画を読むと、看護のポイントがわかると思います。
そして、泌尿器科で働く場合、腎不全について正しく理解しておく必要があります。腎不全は腎機能が通常の30%以上低下している状態のことです。ネフローゼ症候群や腎盂腎炎から、腎機能に移行することもあります。
腎不全が進行すると、人工透析を導入しなければいけません。泌尿器科の看護師は急性腎不全なら早く治療効果が現れて腎機能が回復するように、慢性腎不全なら症状を進行させないための看護をする必要があります。腎不全の看護は、腎不全の看護|原因と症状・治療・看護計画と看護のポイントで詳しく説明しています。
2、泌尿器科で行う治療方法の看護
泌尿器科では様々な治療が行われます。内科的治療も外科的な治療も行うのが、泌尿器科の特徴です。泌尿器科でよく行われる治療方法の基礎知識や看護のポイントは、しっかり押さえておきましょう。
まずはウロストミー(尿路ストーマ)です。ウロストミーは尿路を変更して、造設した排尿口のことです。消化管ストーマの尿路バージョンですね。ウロストミーには回腸導管、尿管皮膚瘻、腎瘻、膀胱瘻、自然排尿型代用膀胱などがあります。ウロストミーの中でも、回腸導管や膀胱瘻は特に多いです。ウロストミーの看護はウロストミー(尿路ストーマ)の看護と管理における注意点で、膀胱瘻の看護は膀胱瘻の看護|膀胱瘻造設術患者の観察項目と看護計画で詳しく説明しています。
また、泌尿器科で働く看護師は、人工透析の看護も確認しておきましょう。最近は、日常生活にあまり影響を与えない腹膜透析を導入する人が増えています。腹膜透析の看護は、腹膜透析の看護|合併症や看護問題、看護計画や観察ポイントを参考にしてください。
泌尿器科では尿路結石の治療も行います。尿路結石の治療の第一選択はESWL(体外衝撃波結石破砕術)です。最近は日帰りの外来で行われることもありますので、泌尿器科の病棟の看護師も、外来の看護師もESWLの看護について学んでおきましょう。ESWLの看護は、ESWL(体外衝撃波結石破砕術)の看護|適応・原理・合併症とその要点で詳しく解説しています。
3、泌尿器科のがん看護
泌尿器科では、前立腺がんや膀胱がんの治療を行います。前立腺がんは、男性特有のがんですね。前立腺がんの治療は手術や放射線療法だけなく、ホルモン療法も行われます。前立腺がんの看護ポイントは、前立腺癌の看護計画|前立腺癌の原因・症状・治療と手術後の看護問題を読むと学ぶことができます。
膀胱がんは発症数がそれほど多いがんではありませんが、膀胱がんの手術や治療は患者のQOLに大きな影響を及ぼしますので、看護のポイントはしっかり押さえておく必要があります。膀胱がんの看護は膀胱がん看護|術前・術後における精神的安楽へのサポートを参考にしてください。
膀胱がんや前立腺がんの手術は、尿道からアプローチして腫瘍を切除するTUR-Bt(経尿道的膀胱腫瘍切除術)がよく行われますので、泌尿器科の看護師はTUR-Btの看護計画|経尿道的膀胱腫瘍切除術の術後、看護問題を読んで看護のポイントを勉強しておきましょう。
4、泌尿器科の検査の看護
泌尿器科の看護師は、泌尿器科でよく行われる検査についても確認しておかなくてはいけません。泌尿器科でよく行われる検査は、腎生検と前立腺生検です。
腎生検は内臓を穿刺するため患者の不安が大きいので、看護師は精神面も含めて看護をしていく必要があります。腎生検前後の看護|検査の目的と生検前後の看護ケア・観察項目を読んでおくと、参考になると思います。
前立腺生検を行うのは、前立腺がん疑いのことが多いので、がんへの不安、予後への不安を持っている患者が多いです。安心感を与えられるような看護を心がけると良いでしょう。
前立腺生検の看護は、前立腺生検の看護|検査前から術後までの看護手順と看護計画でまとめています。
5、泌尿器科以外でも役立つ看護知識
主に泌尿器科で多いですが、泌尿器科以外の診療科でも役立つ知識をご紹介します。排尿に関する看護問題が起こるのは、泌尿器科だけではありませんよね。
尿路感染症の看護は、どこの診療科でも、さらに病院だけではなく介護施設でも必要な知識です。尿路感染症患者に対する看護目標・看護計画(OP・TP・EP)とケアの方法できちんと勉強しておきましょう。
尿失禁や尿閉、神経因性膀胱も、泌尿器科だけでなく、どこの診療科でも看護をする機会が多いと思います。排尿に関する問題は患者の自尊心を大きく傷つけることがありますし、患者のQOLに大きく影響するものです。泌尿器科の看護師はもちろんですが、そのほかの診療科で働く看護師も、正しい知識を身につけ、適切な看護ができるようにしておく必要があります。尿失禁の看護のポイントは、尿失禁を呈する患者への看護目標・看護計画とケアのポイントでまとめています。
尿閉については、尿閉(排尿障害)の看護計画|尿閉の原因と治療、看護目標、看護問題を読んでみてください。
神経因性膀胱の看護は、神経因性膀胱の看護|原因と症状、看護目標、観察項目、看護計画を参考にすると良いでしょう。最後に、導尿についてです。導尿は泌尿器科の看護師はもちろん、泌尿器科以外で働く看護師も、きちんと身につけておくべき看護技術です。
導尿の手順や看護計画をもう一度確認するためには、導尿の看護|目的と男女別手順、間欠的・持続的導尿の種類、看護計画・問題を読んでおくことをおすすめします。
まとめ
泌尿器科の看護に必要な知識をまとめた記事17選をご紹介しました。泌尿器科の患者は、疾患の部位に関する羞恥心を持っていることが多く、治療後にQOLが低下することが多いので、泌尿器科の看護師は精神的なケアを含めた適切な看護を行っていきましょう。
兵庫県神戸市出身。兵庫県内の一般病院(泌尿器科)で5年勤務の後、キャリアアップのために同県内の大学病院へ転職。泌尿器科で2年、透析科で3年勤務し、出産を機に離職。現在は3児のママとして、専業主婦をしながら空いた時間にライター業務を行っている。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
ナースのヒント の最新記事を毎日お届けします
こちらの記事もおすすめ
- 看護用語
-
血球貪食症候群は国内での発症者は数百人程度で、年間発症者は数十人程度と比較的珍しい病気1)で
- 看護用語
-
DNRの看護|Do Not Resuscitateのガイドライン・同意書と看護研究
DNR(Do Not Resucitate)とは、心停止時に心肺蘇生をしないことを指します。
- 看護用語
-
NST(栄養サポートチーム)の看護|役割・資格と看護研修・研究
近年、病気の治療や健康の維持・増進に果たす栄養の役割が見直されています。そして、栄養のことは
- お役立ち
-
宗教の目的は「個人の健康」と「世界の平和」を維持し発展させることにあります。この
- 看護用語
-
人は生きるために呼吸することは必要不可欠なものですが、呼吸時に何らかの障害があるときに喘鳴(