看護師の残業は当たり前?残業が多い科と5つの部署別平均残業時間(2017/12/10)

看護師を悩ませる残業。ただでさえプライベートな時間が勉強の時間に割かれてしまうのに、残業があると次の日まで疲れが取れず、ふらふらの状態で次の勤務に出勤しなければいけません。できるものなら、定時に帰ってプライベートな時間を十分に確保したいものです。今回は看護師の残業事情についてお話しします。
1、看護師の残業なしは普通なのか
看護師の残業は、科によってそれぞれ。定時まで暇を持て余して帰れるようなゆったりした部署もあれば、夕方にオペから帰ってきて手伝いで残らなければ回らないような部署など。部署の勤務体制、患者数、スタッフの人数、1日のオペの件数、患者の重症度・ADLなどによって残業時間は大きく変わりますが、病棟が忙しければ残らなければいけないのが当たり前といった風潮があるのが実情です。
2、看護師の残業代はいくら?
残業代は、勤務時間が8時間を越えたら請求できます。8時間を越えた時間については25%増しになって残業手当がつきますが夜22時以降の夜勤をする場合は50%増しと大幅アップ。それだけ夜間は体への負担が大きいということですね。
3、看護師の部署別残業時間
■手術が多い外科(定時~2時間)
外科病棟は処置や手術、点滴更新、採血、急変が多く、残業が多いと思われがちですが、忙しい分人員確保が行き届いていることが多く、またチームワークが良くさばさばした人柄の看護師が多いため、仕事を早く終わらせようと、皆で協力するような雰囲気があります。
■精神科(定時)
精神科は手術がなく、処置も浣腸など比較的処置が少なく落ち着いています。急性期の患者が暴れたり、自殺行為があったりする場合は残業することがありますが、よほどのことがない限り定時で帰ることができます。
■内科(定時)
糖尿病内科や消化器内科は、検査出しや指導、血糖チェックなど細かい処置がありますが、ルーチンで進んでいくことが多いので、比較的残業が少ない部署です。急変がない限りは定時で帰ることができます。
■手術室(残業多め)
手術室の勤務はたいてい日勤ですが、手術の内容によっては予定時間より大幅にかかってしまったり、緊急オペに対応する当番の日は急に呼び出されることがあります。
■美容クリニック(定時~2時間)
クリニック看護師はその日の患者数によって残業時間は変化します。また美容クリニックは神経質な患者も多数いるため説明や指導に時間を取られなかなか業務が終わらないことも。
4、残業代が支払われない部署がある
部署によって、「1年目は残業代を請求できない」「残業代はそもそも出さない」「残業を申請しても師長に修正される」など、独特のルールがあるのが実情。病院と直接交渉する方法、労働基準監督署に申告する方法、裁判で請求する方法などがありますが、やはり直接上司と交渉するのが無難です。
まとめ
残業が多い部署でも、しっかりと残業代に反映され、なおかつチームの雰囲気が良ければ仕事の士気は上がるものです。病棟や部署の残業のルールがいつも正しいとは限らないため、上司と相談しても勤務状況が改善されなければ、職場を変えるのも一つの手段です。患者の状態や忙しさにより、残業は当たり前だとされがちな看護師ですが、やはりプライベートでの時間を十分に確保し、リフレッシュすることで、インシデントの数を減らせたり、患者に優しくなれたりと、心構えも変わってきます。クリエイティブな仕事であるからこそ、ライフワークバランスを考えて仕事をしたいものですね。
参考文献
正しく計算されていますか?~残業代の計算方法(堀政哉法律事務所)
東京都在住、正看護師。自身が幼少期にアトピー体質だったこともあり、看護学生の頃から皮膚科への就職を熱願。看護学校を経て、看護師国家資格取得後に都内の皮膚科クリニックへ就職。ネット上に間違った情報が散見することに疑問を感じ、現在は同クリニックで働きながら、正しい情報を広めるべく、ライターとしても活動している。
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