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オペ室の看護師になるには|役割と4つの勉強のポイント(2019/08/15)

公開日: : 看護師 お役立ち 福岡県 

手術室の看護師というと“大変そう”、“難しそう”などのイメージがあるかもしれません。病棟のように気軽に足を踏み入れて中を覗くことが難しいオペ室。どんな役割や看護をしているのか、どんな勉強をしたら良いのか等をご紹介していきます。オペ室の看護師として働くことに興味がある方・これから働く方、ぜひ参考になさってください。

 

1、オペ室の看護師になるには

オペ室の看護師になるには何か資格が必要なのでしょうか。病棟勤務に比べて敷居が高く思いがちなオペ室ですが、働くための特別な資格は必要なく、看護師資格があれば誰でもなることができます。しかし、誰でも働けるといってもある程度の経験は必要となります。医療器具に関する知識や患者さんとの関わり方、病気や術式などを理解したうえで看護実践していくことが求められます。

 

2、オペ室看護師の役割り・仕事内容

オペ室での仕事は、直接介助=器械出し、間接介助=外回りの2つに大きく分かれます。手術の介助をする人を「器械出し」、患者さんへの術前訪問から術後のケアまでを担当する人を「外回り」と言います。ここでは、それぞれの看護師の役割や仕事内容についてみていきます。

 

2−1、器械出し

器械出しは、メスやセッシ、開創器など医師が手術で使用する機器を手術の進行に合わせて渡していく役割を担っています。看護師は手術の流れを把握した上で次に必要な器械を予測して手元に準備しておき、その時に必要な器械を手渡せるようにしておかなければなりません。また、各器械や解剖の知識、各手術の流れに加え、予測性と状況判断も求められます。的確かつ迅速に対応できることが非常に大切といえます。器械出しナースを行う際のポイントは、

①必要な器械・器材の確認と使用方法を理解しておく

②器械出し看護師の視点で患者さんをアセスメントする

③手術中は、術野から目を離す時間を極力少なくする

④医師の会話に耳を傾ける(術中の状態や術野により使用する機器が変更になることがあるため)

器械出しは、手術室で看護師をする上での必要な知識を身につけることが出来るため、経験のない看護師はまずこの業務から担当することが多いようです。

 

2−2、外回り

外回り看護師の役割は、麻酔の導入の介助から術中のバイタルサインの観察、医療機器の準備、術後のケアまで、患者さんが手術室に入室してから退室するまでの看護を行うことです。器械出しが医師の手術を直接サポートするのに対して外回り看護師は、患者さんのケアや手術が円滑に進められるための準備・後片付け等を行う役割を担っています。仕事量も多く全体の進行状況を把握しながら記録をとったり、各職種の動きを把握し適切なサポートを行うことが必要となります。外回り看護師の術前から術後の流れは以下のようになります。

■術前の患者訪問

患者さんを訪問し体調やアレルギー等についての確認、手術に対する不安や要望を聴き、緊張や不安の軽減を図ります。術後のイメージをつかんでもらうことも大切です。

■術前の介助

患者さんが入室する際の本人確認と病棟看護師からの申し送りを受けます。患者さんの年齢や状態に合わせて室温を調整したり、モニターの装着等、麻酔導入の介助を行います。術中は、患者さんが安全・安楽に手術を終えることができるようサポートします。手術の終了直前には、器械出しと外回り、双方の看護師が器具や衛生材料の数が手術前と同じであるかを確認します。

■病棟・外来との連絡

手術の内容や患者さんの術後の状態によりICUや病棟など戻る場所が異なります。患者さんへの一連の処置が完了し容態が安定したら意識のある患者さんには疼痛の有無等を聞き対応します。また、患者さんの戻る部署への申し送りを行います。

■術後訪問

手術を受けた患者さんを訪ねてその後の体調や状態を知ることで振り返りの機会を持つことができます。

■中央材料室の管理

中央材料室は院内で使用される器械の滅菌や消毒を行う場所です。患者さんに使用した物品を洗浄・滅菌するため、感染症に対する知識を持って仕事をする必要があります。また洗浄方法や滅菌方法の違いについても理解しておきましょう。

 

3、オペ室看護師の勉強方法

オペ室で働く為には、基本的な知識だけでなく、術式や器械の種類や名前等も勉強しておく必要があります。手術で必要な部分の解剖生理、疾患、術式について参考書・マニュアル・医療雑誌等を使って勉強していきましょう。インターネットを使用して知識を得ていくのも良いですね。医療現場で行われる医療行為には必ず意味や根拠があります。「なぜこうするのか?」という事を常に考えながら勉強・看護実践していくことが大切であり、自己能力の向上にも繋がります。

 

■勉強のポイント

①先輩ナースに教えられたことをメモし、後で調べて確認する。分からない事は積極的に質問し、その場で解決しておくことが大切です。

②先輩ナースの動きを見てそれを真似る。真似たものを自分のやりやすい方法に改良していきます。

③手術の録画ビデオを見て器械出しや手術の先を読む練習を繰り返し行う。術中のイメージや頭の中でシミュレーションを繰り返し行いましょう。

④各手術毎の自分オリジナルのノートを作り新しい知識や技術などを書き込んでいく

 

■手術室認定看護師になる

オペ室で勤務経験を積むと「手術室認定看護師」の資格を取得することができます。これは、日本看護協会が定めた資格で、認定看護師試験をパスすると手術室認定看護師として更にレベルの高い看護実践を行うことが求められます。オペ室での看護にやりがいを感じて今後も続けていこうと考えている方は手術看護でのエキスパートを目指してチャレンジしてみてください。

 

4、オペ室看護師の給料・年収

オペ室で常勤として勤務した場合、お給料はどのくらいもらえるのでしょうか?基本的に手術は平日の昼間行われますが、土日や夜間に緊急に発生する手術もあるためオペ室の看護師でも夜勤はあります。病棟の夜勤とは違い、緊急オペが主となるため、待機という形でPHSを持って夜間いつでも勤務できるようにしておく勤務形態や、病院によっては当直として病院に待機する勤務形態を採用している所があります。

月給は常勤の場合25万円から35万円前後で病院や手当のつき方により違いがあるようです。また、経験年数によっても変わってきます。

年収で見ると、ある程度看護師としての経験がある場合平均年収は450万円〜500万円前後(夜勤あり)です。

病院により体制が異なるため、オンコールの回数や夜勤の回数によって給料にもばらつきが見られるようです。また、オンコール手当や手術手当等の諸手当に加えボーナス、経験年数や勤務体制によっても年収に差が生じるケースが多く見られるのが現状ですので、働く際には基本給だけでなく、手当てや勤務体制等についてもきちんと確認しておきましょう。

 

まとめ

手術室は、小さなミスが患者さんの命を左右する現場であるため、とても緊張感があります。手術が円滑に進み、患者さんへの負担が最小限に抑えられるよう手術をサポートしていくことがオペ室看護師には求められます。また、手術はチームで行われるため患者さんを含めチーム内でのコミュニケーションをしっかり取りながら各自の役割を果たしていくことが大切です。

 

参考文献

手術室看護師の業務に対する意識の一考察(日本看護研究学会雑誌Vol31 No.4|江口裕美子、湯沢八江|2008年)

我が国における術前不安の素因と影響要因および 看護援助に関する文献考察 (日本クリティカルケア看護学会誌 Vol.7 No.3|村川由加理、池松裕子|2011年)

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加藤裕子 看護師

福岡県福岡市在住、看護師歴8年。福岡市内の一般病院でICUとして2年、手術室看護師として6年就業。現在はツアーナースとして各地で看護業務を行いながら、九州各地の病院・クリニックへの取材、ライター活動などを行っている。

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