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看護師の給料・年収はブラック?2ちゃんねるで議論!真相を看護師に聞いてみた(2014/02/27)

公開日: : 最終更新日:2020/06/05 看護師 お役立ち 

看護師の給与・年収

 

「看護師は高収入」はウソ?本当?そんな一大議論がかつて巨大掲示板・2ちゃんねるで巻き起こったことがある。

スレを立てた主は看護師初任給ランキングトップ10の情報を掲載し、他業種の初任給のデータも掲載した上で、比較しつつ「看護師の給料を語ろう!実際の手取り情報などあればお願いします。」と呼びかけた。

 

1、初任給は大手一流企業より看護師の方が+10万円高い

ちなみに、その時に掲載されていた情報によると、4大卒の初任給が1位であったのは河内総合病院で37.1万円。以下、2位が摂南総合病院35.9万円、3位が永生病院で34.0万円、4位が船橋市立リハビリテーション病院で33.8万円、5位が岡崎市民病で33.7万円などとなっていた(スレッドが立てられた2010年時点の情報)。

そのスレッドに掲載されていた情報をさらにプレイバックしていこう。いわゆる人気企業、マスコミや広告代理店、銀行などの情報も載っていたのだが、例えばフジテレビは大卒の初任給が24.5万円。JTBグループは20.5万円。全日空も20.1万円などとなっており、看護師と比べて10万円以上も初任給が安いことがわかる(スレッドが立てられた2010年時点の情報)。

この他、初任給が高額と言われるIT系企業などと比べても、看護師の方が圧倒的に金額が高いことが分かる。就職氷河期であるこの時代に、看護師は実にオイシイ仕事ではないか?数字だけ見ると、そんな印象を受ける。

 

2、「夜勤してなんぼ」「普通の看護師はほとんど上がらん」批判殺到

ところが、このスレッドが立てられるや否や、即座に掲示板には否定的なコメントが相次いで書きこまれた。1例を紹介しよう。

「看護師は夜勤してなんぼ。夜勤しないと給料ない。だから、普通の一般の大卒と比較してもなあ。」

「一般の有名企業は初任給安くても年々、上がっていくからね。公立以外の普通の看護師はほとんど上がらんぞ。」

「なんで看護師はあんなにしんどい仕事内容の割にはこんなに安いの?」

「初任給は安くてもいいんだよ。昇給率とか離職率どんだけか、無理な残業などないか。福利厚生しっかりしてるかなどそういうことが大事。目先のことに釣られたら損するよ。」

 

3、勤めるなら公立か、私立か 

そして、スレッドの議論はこの一言をきっかけに、方向が変わる。

「公立病院ではきっちり給料が上がるから 辞める人はほとんどいない」

いわゆる公務員と同じ扱いになるので、看護師においても公立病院で勤めていれば一般企業より待遇面は良いのではないか?というものだ。

「初任給の額面だけは公立病院に負けない金額、だけどその後は給料ほとんど上がらない・・・。公立に行けば良かった。」

「公務員はきっちり給料上がるからね。そこが民間との違いだよね。民間はほとんど給料が上がらないからね。」

と同意する意見が出る一方、

「昇給には時間がかかる。人間関係が劣悪で客層が悪い公立病院が多いから我慢できずに辞めてしまう人が多い」

「公立が良かったのは一昔前。今後は給料も削減されていくだろう。」

といった反対意見、そして

「若いうちは民間の給料の高さに惹かれるけど、年齢がいくと公務員になれば良かったと言い出す人が多い。」

「民間はピンキリで、日本一給料が高く最先端医療に関われるところもあれば、客層がよく、看護のレベルが高くて有名なブランド病院もある。こういうところには医師も看護師も高学歴が殺到する。逆に聞いたこともないような小規模なブラック病院も多い。」

といった冷静に分析する意見も飛び交い、結局誰もが納得するような結論は見出されていなかったようだ。

 

4、看護師の給料、実態は?現役看護師にインタビュー

こうした2ちゃんねるでの応酬は、あくまで匿名のもの。そして、このスレッドが立てられたのは2010年のことだから、それから4年が経ち、「アベノミクス効果」も叫ばれる2014年の今は、もう少し事情が変わっているかもしれない。

そこで、公立病院と私立病院の両方で勤務した経験があり、現在も都内で看護師を務める30代女性のAさんにインタビューを行った。

 

―――元々看護師志望?

A:はい。高校卒業後、看護系の専門学校を経て、公立病院に就職しました。

―――ぶっちゃけ、看護師って儲かるんですか?

A:ピンキリだと思います。私は同級生の一般事務OLに比べると、もらっている方かな。

―――現在の勤務はどちらで?

A:10年ほど勤めた公立病院を2年前に辞めて、23区内の私立病院で働いています。

―――差し支えない範囲で、現在の給料を教えてください。

A:30代女性の一般事務職のが月収が、手取りで平均18万円と言われていますが、それにプラス6~7くらいしたところでしょうか。加えてボーナスが年2回あります。

―――公立病院時代と比べて上がりましたか?

A:額面は上がりました。ただし、今勤めている所は少人数で激務。月給が高くても、その分一般事務職に比べたらハードワークです。体を壊して辞めていく同僚も少なくありませんよ。

―――なぜ私立に転職を?

A:対人ストレスが一番の理由。ここだけの話、公立病院は患者の質が「安かろう、悪かろう」なんですよ。あとは、手取りを上げたかったからです。息子が3年後に中学入試。塾代とか、色々ね…

―――地方と東京の差はありますか?

A:私自身、地方の病院で働いた経験がないので何とも言えませんが…地方の総合病院に勤める看護学校時代の友人は、夜勤回数が月平均5回ほどで手取り27万円ほどだそうです。東京23区内の病院で勤める私は、それよりもう少し高いですからね。やはり地方より都市の方が手取りは大きいんじゃないですか?公立病院も、都市の方が初任給が高いらしいですよ。

―――今の職場の環境は?

A:対人ストレスという面では解消されましたね。こればかりはもう運としか言えないと思います。

―――看護師の手取りが良いのは何故ですか?

A:一般事務職に比べると、様々な患者さんを相手にするのでコミュニケーションスキルが問われますし、様々な病気の院内感染のリスクもあります。それに何と言っても、看護師は夜勤がありますからね。夜勤手当を含めて、この金額なのです。逆に夜勤に全く入らなかったら看護師は一般企業より給料は下がると思いますよ。

―――アベノミクスと言われた2013年、給料は上がりましたか?

A:直近のボーナスがほんの少しだけアップしました。毎月の基本給は変わらずです。これは一般企業も同じじゃないですか。政府の成長戦略を私たち庶民が実感できるのはもう少し先だと思います。

―――今の仕事を続ける?

A:私は体力に自信がある方なので、当面は今の病院で勤めたいと思っていますが、夜勤を月何日もこなす看護師という仕事には限界があると思います。息子が成人したら思いきって辞めるか、夜勤のない小規模のクリニックに転職するのもありかな。

―――結局、公立と私立、どっちが好待遇なんでしょう?

A:月並みな答えで申し訳ないですが、ケースバイケースですね。長く続けたいのなら、安定していて、かつ着実に昇給する公立病院がオススメです。その代わり、何十年も勤めていないと給料アップしませんから、結婚したら辞めようかなと思っている人にはお勧めできませんね。

―――私立病院のメリットは?

A:仕事にやりがいを求めるなら、都心のブランド病院や、大学病院を薦めますね。最先端の医療の現場で働けますし、待遇面も良いし。ただ、私も全ての病院を知っているわけではありませんが、私立病院は昇給がほとんどないと言われています。それに、私立の小規模な所の中にはいわゆるブラック病院も交じってますから、転職を決める前に待遇面などをよく確認しておいた方がいいですよ。

 

5、看護師と夜勤とは切っても切れない縁

現役看護師であり経験も豊富なAさんの話、いかがだっただろうか。

やはり、どの病院で働くかというのはケースバイケースで、その人自身に合ったタイプをしっかり選ぶことが大事だ。ただ、そうした選択もさることながら、「対人関係のストレス」などの当たり外れは、運任せになってしまう部分もある。情報量の豊富な求人サイトや、実際にその病院で働いている人の生の声を聞いて、なるべくミスマッチのないように、適切な判断をすると良いだろう。

そして、インタビューに答えてくれたAさんが強調していたのが、「夜勤」の存在。一晩の夜勤手当は、病院によるが7000円~1万円と言われている。夜勤に入ればその分手取りは増えるが、ただでさえ非常に体力を必要とする仕事であり、同時に精神力も必要とする、看護師という仕事だ。夜勤に入ることによって生活リズムが不規則になる上、夜中の病院での仕事は、実は昼間以上の激務となる。少ない人数で、患者さんたちの命を預かるというプレッシャーの中で働かなければならないのだから、額面が高いのは当然で、むしろ「ハードワークに見合った額面だろうか」と考える必要もありそうだ。

 

6、資格を取って給料UPを狙おう

さて、こうして看護師のハードな面ばかりをお伝えしたが、もちろん、看護師という仕事は人の命に関わるとても尊い仕事で、やりがいも給料と同様に一般事務に比べたら大きなものがあると言える。

そして、給料アップを狙うのならば、一般企業と同様に、資格を取得して専門的な立場・役職に就くということが一番の近道のようだ。

例えば、都道府県免許である准看護師は、国家資格免許である看護師と比べて「婦長になれない」など昇格に大きな差があり、基本給の水準も准看護士の方が低いとされている。仕事内容の如何より、どの立場で仕事をしているかということは重要なのだ。

また、「認定看護師」「専門看護師」といった資格を取得することで、いっそう責任のある仕事を任され、給料待遇面も向上させることができる。働きながら資格を取得できる環境を見つけて働くことも、毎月の手取りを考えることと同じくらい大切なことと言えるだろう。

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