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整形外科の講師の立場でセクハラ?看護師が遭遇したトンデモ医師の話(2015/09/29)

公開日: : 最終更新日:2020/06/05 お役立ち 

<div>こんなドクターは嫌

 

世の中の『お医者さま』という人間が作られるには、家族をはじめ、学校、大学の医学部等の教授や指導者らが彼らに、お金と膨大な時間をかけすばらしい医学を唱え、教え込んできた事かと思われる。命がかかっているわけだから。しかし、教えなければいけない事、そして彼らが教わらなければいけない事はこれだけなのだろうか?

何かいつも足りないのではないか?私はたびたびそのような医師に今まで何回か遭遇してきた。中でもこれから私が書こうとしていることは、『お医者さま』と呼ばれる前に『常識ある人間』であってほしいと強く願う医師がいたこと、そして彼らが、今後医療業界で活躍していく方の参考になればと

 

1、チャラ男「先生」参上!

看護師になりふたつ目の病院、結婚のため移動する事になった先での出来事で普通、そんな事しないでしょ?と、常識に欠けた整形外科医師に遭遇した。それまで『お医者さんて、すごい人なんだな』と思っていたが私の中で何かが崩れていった。強い香水、自身の音楽CDを作る為の練習で近隣の迷惑も顧みず楽器を弾きあさったり、看護学校でわいせつ?とも思われる行為をしたり・・・。ここはどこよ?病院でしょ?人間としてのマナー守ってくださいよ『先生』。しっかりしてください。

 

2、こんな病院は嫌だ!強烈な香水

転居の為、私はS県のS市にあるS中央病院にハローワークの紹介で、社会人としてはふたつ目の病院に就職をする事になった。そこは四階建ての病院で、約80床。近くにはお菓子の工場、化粧品の工場があった。

 

病棟勤務であったが、その当時にはまだ、付き添いさんと言われる方がいて、入院患者さんの食事、排泄介助等を担当してくれていた。経験の長い付き添いの方には痰の吸引までもしてくれたり、時には自分が指導されてしまったり・・・。今では考えられないが、ナースステーションの奥に休憩室がありそこには灰皿があり 付き添いさんがナースと一緒にタバコを吸うなんていう場面にも出くわし、嘔気がした事があった。

 

そんな中、S医大医局から派遣されたT医師。朝礼が行われるいつもの狭い待合室で、彼の紹介があった。と、同時にどこかで嗅いだ事のある臭いが強烈にプーンと鼻についてきた。一瞬、周りの職員と私は目が合ったがとりあえずは我慢・・・

 

キツイ香水。その場から、遠く離れたくなり、新鮮な空気を吸いたくなった。こう感じたのは、私だけではないはずだが。それから毎朝、9時前の申し送りの頃になるとT医師のお決まりの香水で吐き気を催し業務が始まっていた。

 

いつもT医師に「キツイ!」と言いたかった。しかし、病院の経営者の院長も何も言わない。ましてや師長も。本人がいなくなると、コソコソと、今日もすごいね・・・等と囁くような会話はどこからとなく看護師間で聞こえていた。そんな囁きの後T医師の整形回診は始まる。病棟は6人部屋が5室。他個室。大部屋には整形、外科内科の患者さんが入り混ざっている。

 

最初の大部屋はナースステーションから10メートル程。包交車(回診車)を押しながら、無理くりきつい臭いの香水が酸素と自分に言い聞かせ、患者さんの下肢包帯をほどく日々。当然 入院患者の中で嗅覚障害がない方は、その匂いが嗅覚を刺激したに違いない。患者さんたちは何食わぬ顔でT医師と会話をしていた。

 

後に点滴で訪室すると、いきなり「いや~、俺は何も言えないよ。病気は治してもらったし、手術してもらってるからさあ。(人工膝関節置換術TKA)だけどありゃ、キツイ!俺にはそれは治せないなあ・・・(笑)」と、隣の同室患者さんとT医師の香水についてなじり話し始める方もいる始末。また、指示の確認を取る為にT医師を探さなければいけない時、看護婦間からは「今エレベーターにいたと思うよ。だって、道筋ついてるもん。あの臭いがさっ」と。

 

3、「唄う 整形外科医」でCDデビュー

T医師が来てから二年がたったある日、食堂で何やら師長数人が話をしているのが聞こえてきた。「隣の家から 夜中にうるさいと苦情が来ているみたいだよ」と。苦情?何の?どうやら、夜中にエレキギターの音が病院から近隣住民のお宅に響いているという話らしい。誰?だって,病院だもの、そんな音する訳無いでしょ?と私は思った。

 

犯人は・・・、そう、あの医師、T医師だった。

 

なぜ、何の為に?他の職員の話によると、どうやら、夜の飲食店で歌声を評価され、CDを出す事にしたらしい。その為に夜な夜な病院の待合室で練習をしているとの話だったのだ。しかも「唄う 整形外科医」というタイトルで。開いた口が、顎関節が、外れて、閉まらない・・・。こんな気持ちだった。

 

まあ、CDを出す事については 全く以て自由であり、売れたらラッキーですね!

となる事であろうか。「問題は、そこではない」。そのCDを作る練習の為に、あの酸欠状態になった、あの待合室でエレキギターを鳴らすなんて!しかも夜に!さらには、病院周囲の立地等すでに分かっているであろうに。何を考えとるんじゃ?!と、腹立たしく怒りが込み上げてきた。そんな事って許されていいのか?!

 

あなたの頭の中の常識は どうなっているか?医者としての仕事ができれば何をしてもよいのか?この事について、経営者の院長からコメントはあったようだが、1ヶ月後、先のタイトルで「す・ば・ら・し・い」ファーストシングルを出す事になり、ナースステーションには段ボール箱山積みに詰められたそのCD置かれ「みんな、買ってね!」と誇らしげな彼の表情が蘇る。相変わらずナースステーションは,あの香りで息苦しかった。

 

4、看護学校でセクハラ?

その頃、私はその病院の新人看護師担当や臨地実習指導者として忙しい毎日を送っていた。各看護学校の学生さんの受け入れ用意や、学校との打ち合わせ、時には入卒式参加などで、とても充実した毎日を送っていた。

 

そんな中、T医師がどうやら、看護学校に整形外科の講師として招かれる事になった事を師長から聞いた。何か、嫌な予感がした・・・・。師長だって、そう思ったのではないか?その予感はやがて、後に的中する事になる。

 

T医師の仕事ぶりはというと・・・

 

私の目からすると、医業としてはまずまず、抜け目は無かったように思い出す。ある時、夜間救急車で交通事故の患者さんが搬送された。意識レベルクリア、大腿部の骨折と肋骨の骨折が認められた。同時に、右肺の気胸が発覚!私は、思った。

 

さあ!、どうするよ?気胸ですよ、整形外科の先生。T医師はしばらく医学書を読んでいたが、『トラッカール用意して』と、呟いた。私は耳を疑った。誰がやるの?もしかして?

まさか、大丈夫?気胸だよ、しかも右なんだから肝臓刺しかねないよ!やめて!!

と、身震いし神様に祈った。が、なぜか平然とした表情でトラッカールを右胸部から刺し低圧持続吸引器に繋いでいた。と、医業では、まずまずをこなすT医師だった

 

しかし、事件はやはり起こったのだ。T医師は 1週間に1度看護学校を訪れ、整形外科について講義を行っていたわけだが・・・。ある時、私が看護学校の打ち合わせで学校にお邪魔した時、看護教務主任に「実は、ちょっとお話ししたい事がありまして・・・近日理事長か、師長さんかとお話を」と声をかけられた。数日後、師長と会議室へ。中に入ると、いつもの優しい看護教務主任の顔が、険しくこわばり、顔面蒼白にも見えた。ただならぬ予感がした・・・。恐る恐る師長と椅子に腰掛ける。「実は・・・。」看護教務主任の険しい表情から、嘔吐するような口調で言葉が吐き出された。『今、T医師に看護学校の講義に来て頂いていますが、実はその事で・・。

 

先日、骨盤から下肢の講義がありました。その授業で、先生は、ご自分のお気に入りだったという学生を、他の生徒もいる目の前でわざわざ教壇の上にまっすぐに立たせ、「いいか。ここが骨盤で、ここが尾骨。恥骨は・・・」と、嫌がっている学生を模型代わりに骨盤や足を触り、説明をしていたそうです。教室中、いたたまれない雰囲気になったと、他の学生が私たちのところに報告してきたのです。』私は、背もたれのついた椅子に座っているのに、背中が後ろに引き込まれ体がフワッと宙に浮いた感覚がした。同時に、並んで座っていた師長の口から「はあっ~」と、重いため息が聞こえた。

 

自分に言い聞かせた。しっかりしなさい!意識をしっかり持って!そんな事に揺らいではいけない。自分がおかしくなってしまう・・・。

  

5、あのドクターは「今」

誰が言うまでもなく、T医師はその後、病院を去って行った。当然の事であろう。T医師は今・・・東京都のN市にクリニックを構え、数年経つらしいが、駅に置かれている求人誌には、常に求人が掲載されている様子。あれでは、誰が見てもそうなるであろう。

 

記憶に新しい『面接に来た職員に、白衣のサイズを測るから・・』と詰め寄り警察に逮捕されたH医師。彼とは、前職で関わった。聞けば、N大学でも、同じような事件を起こしている。『お医者様』、全員がそうではないかもしれないが、あなた方が長い時間かけて教わってきた事はなんですか?医学だけですか?そこでは、もっと大事な事は教えてくれないでしたか?あなたの常識はどこですか?と私は声を張り上げ、胸ぐら掴み聞きたいほどである。

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