保育活動|食育や遊びなど年齢別(0歳・1歳・2歳児)の活動のねらい

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保育活動|食育や遊びなど年齢別(0歳・1歳・2歳児)の活動のねらい(2017/05/25)

公開日: 2017/05/25 : 最終更新日:2019/12/09 まなぶ 保育士 

保育活動食育

保育園では各園の特色を活かして様々な行事であったり、取り組みを保育の活動の中で行っています。保育士は保育園の方針に従いながら、子どもたちが安心して過ごしていけるような環境が確保されている中で、子どもたちの発達や成長を促すよう保育の活動を行っていくことが求められてきます。では、どのような保育活動を行っていけばいいのか参考になりそうな項目ごとにまとめていくので是非活用してみてください。

 

目次

  • 1、保育活動とは
  • 2、保育園での活動内容
    • 2-1、保育園における行事
    • 2-2、食育活動について
    • 2-3、保育園での遊び
    • 2-4、0歳児の活動
    • 2-5、1歳児の活動
    • 2-6、2歳児の活動
    • 2-7、クリスマス会について
  • 3、活動のねらい
  • まとめ
    • 参考文献

1、保育活動とは

保育園では、通園する対象児が生涯にわたる人間形成の基礎を培う極めて重要な時期に、その生活時間の大半を過ごす場所であるということを踏まえて、厚生労働省による保育所保育指針にも明記されている通り、子どもが、現在を最もよく生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うことを保育の目標として掲げています。

保育所における保育の基本は、家庭や地域社会と連携を図り、保護者の協力の下に家庭養育の補完を行い、子どもが健康、安全で情緒の安定した生活ができる環境を用意することが求められます。そして、その中で自己を十分に発揮しながら活動できるようにすることにより、健全な心身の発達を図っていくことが出来るとしています。

その為に、各保育園ではそれぞれの保育計画を作成し、通園する子どもたちが常に適切な養護と教育を受け、安定した生活を送り、充実した保育活動ができるように工夫をしています。

 

2、保育園での活動内容

保育園での活動内容を社会福祉法人あすなろ福祉会によるいぶき保育園の活動を例に見ていきましょう。

いぶき保育園では全クラス共通して7時を開園として定め、9:20の朝の会までの時間を異年齢児保育に充てたり、0歳児のクラスなどは睡眠や授乳を行ったりしています。朝の会を終えたら、室内遊びもしくは屋内遊びに取り組み、11時に給食を食べ3歳児クラスまではその後の時間を昼寝に充てます。15時におやつを食べたら再び室内遊びや屋外遊びをして降園するというのが基本的な1日の流れとなっています。

 

2-1、保育園における行事

この基本的な流れの中に、毎月の誕生会や避難訓練などを組み込み、他にも行事として親子遠足やクリスマス会など毎月メインイベントといえるような保育活動を行っています。基本的な流れはおおよそ、どこの保育園でも共通したものだと考えられますが、そこに取り込んでいく保育活動の内容が、それぞれの保育園の特色を示したものとなります。

例えば、いぶき保育園では、行事以外にも食育として野菜を育て、それらを調理して食事に対する興味を育む活動をしていたり、野山を駆け回る機会を作り木の肌触りであったり、葉っぱを踏む感触などを体験するといった時間を保育時間の中で設けています。

 

2-2、食育活動について

近年では食の大切さが見直されていて、食育を謳っている保育園も多く見られます。

厚生労働省による楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~の中で、食育の定義を「現在を最もよく生き、かつ、生涯にわたって健康で質の高い生活を送る基本としての「食を営む力」の育成に向け、その基礎を培うことが保育所における食育の目標である」とし、具体的に保育園で行う活動としては、思いっきり身体を動かしたらお腹が空くという感覚を体験させたり、保育者や友達と一緒に食事をする楽しさを伝える、身近な動植物と触れ合うことで命の大切さを知り食への感謝を持てるようにすることなどを挙げています。

食育活動について

出典:太陽の子保育園

 

社会福祉法人陽光福祉会太陽の子保育園では、2歳児クラスから野菜の皮むきを行い、5歳児クラスでは買いものを含めた調理保育を行うなど段階を踏みつつ、食育に力を入れていて食材の色や形を覚えたり、自分で調理した料理のおいしさを体験するなど五感をフルに活用した活動を行っています。

保育園の活動

出典:太陽の子保育園

 

また、保育園で食事をしていくうちに知らずと食事のマナーが身についていくよう配膳の位置が記されているランチョンマットを使用するなど、食事の仕方についても工夫されています。

 

2-3、保育園での遊び

保育園で行う遊びの中で参考になりそうな育児書をいくつか紹介します。

幼稚園・保育園の遊び環境25の原則

出典:乳幼児がぐんぐん伸びる幼稚園・保育園の遊び環境25の原則 (黎明書房|2017年2月)

 

こちらは、子どもの自立・協同・創造性を育む保育園での遊び環境の整え方について解説されている本です。

例え狭い空間しかない場合でも費用をかけずに、エリア分けを行うこどの工夫で子どもたちが満足して遊べるようなアイディアが紹介されています。環境づくりは保育所保育指針などでも保育を行う上で欠かせない要素として取り上げられているので、とても参考になると思います。

0歳から5歳までの 保育あそび

出典:0歳から5歳までの 保育あそび ハンドブック (日東書院|2015年8月)

 

月齢に合わせた遊び方が200種類掲載されています。身近な道具などを使って行うことが出来る遊びを大きなイラストと共にポイントを絞って解説されているので、子どもたちにもウケがよく、楽しんでもらえる遊びが紹介されているのが特徴となります。

 

2-4、0歳児の活動

保育所保育指針によると、0歳児の保育活動は、安心できる人的、物的環境のもとで、聞く、見る、触れるなど感覚の働きが豊かになるようにすることや、安全で活動しやすい環境の下で、寝返りや腹ばいなど運動的な活動を促すことが挙げられています。

日本保育者未来通信の保育実践シートでは、屋外活動で自然や季節を視覚・聴覚・触覚・嗅覚で十分に味わい、保育者が共感することにより完成を育むよう働きかけていくことを0歳児の保育活動の目標としていました。

 

2-5、1歳児の活動

1歳児の保育活動は、登る、降りる、跳ぶ、くぐる、押す、引っ張るなどの運動を取り入れた遊びや、いじる、 たたく、つまむ、転がすなど手や指を使う遊びを楽しんだり、好きな玩具や遊具、自然物に自分から関わり、十分に遊ぶことが挙げられています。

0歳児と同じく日本保育者未来通信の保育実践シートでは、屋外活動などの際に子ども自身の発見を大切にし、保育者が共感することで伝え合う楽しさを十分味わうことや、小走り、よじ登る、くぐる、跳ぶ、ぶら下がるなど全身を使った遊びを楽しむことなどを1歳児の保育活動の目標としていました。

 

2-6、2歳児の活動

2歳児の保育活動は、楽しい雰囲気の中で、自分で食事をしようとする気持ちを持たせ、嫌いなものでも少しずつ食べられるようにしたり、食事の後、保育士の手助けによって、うがいなどを行うようにすることや、保育士の仲立ちによって、友達と共同の遊具などを使って遊ぶことなどが挙げられています。

2歳児は、短時間友達と一緒に遊ぶことを楽しんだり、ごっこ遊びの中で、他の子どもと言葉のやりとりを楽しむなど保育者だけでなく友達同士の関わりが出来るようになることを保育実践シートでは目標としていました。また、簡単なルールのある遊びを楽しむことも出来るようになってきます。

 

2-7、クリスマス会について

クリスマス会を保育園で行うところも多いのではないでしょうか。

福祉村保育園のクリスマス会

出典:福祉村保育園

 

さわらびグループの福祉村保育園では、子ども達が牛乳パックに緑色の絵具を塗ってクリスマスツリーの製作を行いました。子どもたち自らが飾り付けなどを作成すると、クリスマス当日だけでなく準備の段階から楽しむことも出来、活動の意欲も高まります。

クリスマスツリーの製作

出典:福祉村保育園

 

そして、クリスマス会当日は、子どもたちはサンタをイメージした帽子を着用し、クリスマスケーキに子どもたちが生クリームなどでデコレーションをしました。子どもたちがケーキの仕上げを行うところもおもしろいです。

ケーキ製作の方法

出典:PriPricafe

 

このようなケーキ製作の方法がPriPricafeでも紹介されています。

ツリーの土台を保育士が作成して、果物などをカットして用意し、子ども達に自由にデコレーションしてもらうのも素敵です。

PriPri

出典:PriPri プリプリ 2016年12月号

 

ケーキの製作以外にもクリスマスの工作のアイディアなどが保育誌PriPriにて掲載されています。

クリスマス会を盛り上げるコツが満載なので、参考になるかと思います。

 

3、活動のねらい

これまで挙げてきたような保育活動を行うねらいは、社会福祉法人光会花見ひかり保育園に掲載されている通り、遊びを通して生活経験を広げて友達と関わり、意欲的に活動することだったり、異年齢児保育などで様々な活動をして友達関係を深めていくことだと考えられます。

そうした活動の結果が保育所保育指針解説書の保育所保育の目的の項目に記載されている、「子どもが様々な人と出会い、関わり、心を通わせながら成長していくために、乳幼児期にふさわしい生活の場を豊かにつくりあげていくこと」に繋がっていくのではないでしょうか。

また、保育所内外の空間や物的環境、様々な遊具や素材、自然環境や人的環境を生かし、保育の環境を構成していく技術や子どもの経験や興味・ 関心を踏まえ、様々な遊びを豊かに展開していくための知識・技術 といった保育士の専門性にも保育所保育指針では期待を寄せています。

 

まとめ

保育園で行う活動について項目ごとにまとめました。

保育園での生活では、子どもが、現在を最もよく生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うことを念頭に、保育士としての専門性を活かして保育の活動を行っていくことが求められます。

近年では、クリスマス会、誕生日会、親子遠足などといった行事以外にも、日々の保育の活動の中で、食育などに力を入れて調理学習の時間も設ける保育園もあります。

それぞれの保育園の特色を活かしながら、子どもたちの保育園での生活が豊かなものとなっていくよう工夫をしていくことが必要となります。

 

参考文献

日本保育協会

表現的遊びの活動を通しての保育(渡辺一弘|2006)

jdepo

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