看護師が教えるキケンな薬の飲み合わせ17選(2015/11/10)
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最終更新日:2020/03/28
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「お薬は水かぬるま湯で飲んでください」医師から言われるこの決まり文句には、ちゃんとした理由がありました。今回は、医師から聞いた食べ物と薬の危険な組み合わせをお伝えします。
【飲み物編】炭酸を含む栄養ドリンクと風邪薬を一緒に飲むと危険!薬と飲み物のアブナイ関係
1. コーヒー×頭痛薬=頭痛がひどくなる
眠気覚ましにカフェインとはよく聞きますが、これは交感神経を活発にして脳を緊張させる「覚醒作用」がはたらくからです。つまりずっとマラソンを走っているときと同じ状態。脳にも負担がかかり、もっと頭痛が強くなってしまうことも……
2. 炭酸飲料×胃薬=薬が効かない
胃がキリキリする!のは、胃酸が多く出ているサイン。胃薬には胃酸を中和させるはたらきがあります。ところが炭酸飲料と胃薬を一緒に飲んでしまうと、先に炭酸が中和して胃酸の中和をジャマしてしまいます。胃薬を飲む前後2時間には注意しましょう。
3. 栄養ドリンク×風邪薬・鎮痛剤(アスピリン)=薬の効果減少
オロナミンCやファイブミニなどの炭酸を含む栄養ドリンクは、風邪薬・アスピリンと一緒に飲まないようにしましょう。炭酸のせいで体内が酸性に傾き、アスピリンの解熱・鎮痛効果を弱めてしまいます。
4. 硬水ミネラルウォーター×骨粗しょう症の薬=薬を邪魔する
美肌効果があり、ダイエットにもいいといわれる硬水ですが薬との相性はよくありません。硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムが薬のはたらきを妨げてしまうのです。薬を飲むときは水道水などの軟水、というように飲み分けましょう。
5. 牛乳×便秘薬=胃で溶けて腸で効かない
「胃で溶けずに腸で効く」タイプの便秘薬は腸内で溶けるようにつくられています。ところが牛乳といっしょに飲むと、化学変化が起きて胃の中で溶けてしまうのです。
薬の種類によっては気分を悪くしてしまうものもあります。
6. アルコール×睡眠薬=中毒症状をおこす
薬を飲んでいるならアルコールは極力避けたいところ。 特に睡眠薬は、強く効きすぎて中毒性が高く危険です。場合によっては死に至るケースも。2014年に起きた集団昏睡事件もアルコールと薬の飲み合わせがきっかけです。
飲み物は水かお茶で飲もう
どのお薬も水かお茶で飲むのがベスト。なかでも白湯は胃の温度を下げないのでオススメですよ。また水なしで飲むのもタブーです。薬の効きが遅くなるほか、食道に薬がはりついて食道炎を起こす原因にもなります。
コラム・お茶で飲んでもいいの?
以前はお茶に含まれるタンニンが鉄剤を溶かすといわれていました。しかし現在では、錠剤が改良されたり、お茶のタンニン含有量は少なく薬剤に影響しないと研究・発表されています。薬はお水かお茶で飲んでくださいとお伝えしていますが、濃いお茶には注意しましょう。
【食べ物編】あんこ食べた2時間後に風邪薬を飲んでも効果なし!薬と食べ物のキケンな関係
7. チーズ×鼻炎薬=動悸、頭痛
風邪のひきはじめに避けたいのがチーズ。風邪薬が、チーズに含まれるチラミンの分解を遅らせます。このチラミンには血圧を上げるはたらきがあり、動悸が激しくなって、頭痛がすることも。ワインもチラミンが豊富ですので晩酌は避けたいところです。
8. キャベツ×解熱薬=薬の効果減少
解熱鎮痛薬のアセトアミノフェンを弱めるキャベツ。薬の効果で熱が下がりキャベツたっぷりの野菜サラダが食べたくても、服用から2時間はひかえておきましよう。
9. 納豆×抗血栓薬=薬の効果なし
血液をサラサラにする薬と、納豆の組み合わせはNG?という質問をよく受けます。これは半分正解・半分間違いです。納豆と相性が悪いのは抗凝固薬の「ワルファリン」。納豆に含まれるビタミンKがワルファリンの効果をなくしてしまいます。ビタミンKは緑黄色野菜にも多く含まれるので、気をつけましょう。
10. あんこ×風邪薬=薬の吸収遅れる
総合感冒薬の天敵は糖とでんぷん。この2つは薬の吸収を遅らせてしまいます。あんこ以外にも、糖分がたっぷりのあま〜い食べ物はNG。とはいえ弱っていると、甘いものが恋しくなる……そんなときは1時間以上あけてから食べてくださいね。
11. アボカド×抗うつ薬=血圧上昇、頭痛
抗うつ薬のなかでも、MAO阻害薬(エフピーなど)には注意。アボカドに多く含まれるチラミンが体内でうまく分解できず、血圧上昇や頭痛を引き起こしてしまいます。
12. グレープフルーツ×高血圧の薬=血圧急降下
グレープフルーツに含まれるフラボノイドが、薬を分解する酵素のはたらきをブロック。薬が効きすぎて、血圧が下がりすぎてしまいます。ですのでグレープフルーツジュースはもちろん、果肉を食べるのも避けましょう。夏みかん、いよかん、文旦なども高血圧の薬と一緒に食べてはいけない果物です。オレンジやみかん、レモンは薬に影響しません。
13. 炭焼き肉×ぜんそく薬=薬の効果弱まる
焦げた肉、特に炭焼き肉に含まれる多環炭化水素が薬の効果を弱めます。薬に含まれる治療成分・テオフィリンの血中濃度を早く下げてしまうのです。肉ばかりを食べる高タンパク食を長く続けていると、同様にテオフィリンが減少します。
14. マグロ×葛根湯=頭痛、吐き気
カゼ薬としても親しみ深い、葛根湯。 マグロやブリ、アジ、サンマを食べたあとに飲むと発汗、嘔吐、頭痛など食中毒のような症状が出るケースがあります。キーワードはヒスタミン。葛根湯にはヒスタミンをため込む性質があるので、中毒症状が出てしまうのです。
15. カレー×糖尿病治療薬=低血糖、意識障害
たくさんの香辛料で、薬が強く効き過ぎることがあります。低血糖やイライラ感、意識障害を引き起こすこともあるので注意。
16. セントジョーンズワート×ピル=薬が効かなかったり、効き過ぎたりする
癒やしのハーブともいわれるセントジョーンズワート。サプリメントとしても販売されています。しかしピルや抗うつ薬など相性が悪い薬が多いので気をつけましょう。薬の効果が弱まったり、逆に効き過ぎたりもします。
17. レバニラ×抗生物質=激しい頭痛
皮膚の感染症予防に効果が高い抗生物質、塩酸テトラサイクリン。ニラなどのビタミンAが豊富な食べ物といっしょにとると、激しい頭痛を起こしやすく危険です。特にレバーは要注意。鉄分も多いので薬の吸収力が低下してしまいます。
まとめ
処方薬はもちろん、市販薬もりっぱな薬。効果があれば副作用もあります。もし心配ならかかりつけの医師や薬剤師、看護師に聞いてみましょう。あなたの不安を解消してくれます。
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