ダンスと保育|運動会の振り付けで使える人気のダンス曲・動画7選(2017/06/18)
運動会や発表会など、行事で発表する機会が多い保育園での「ダンス」。その曲やダンスの内容は、楽しく踊る子どもにとって重要なポイントとなります。保育士は、どのようなダンスをとり入れ、どのように指導していけばよいのでしょう。ここでは、ダンス指導のポイントと、人気の曲を動画とともにいくつかご紹介しましょう。
目次
1、保育園のダンス ~指導のしかた~
保育所保育指針の保育内容である5領域の「表現」は、感じたことや考えたことを自分なりに表現することを通して,豊かな感性や表現する力を養い,創造性を豊かにすることをねらいとし実際の保育に含まれていきます。現在では、小中学校の体育の授業による「ダンス」への注目が集まり、園でのダンスのとり入れ方がさらに重要視されるようになっています。保育士はどのようなことに配慮してダンスの指導をしていけばよいのでしょう。
1-1、子どもがダンスを楽しむための工夫
ダンスは日常の保育にはもちろんですが、行事のために指導する機会も多くなります。そのようなとき、どのように伝えていけばよいのか頭を抱えてしまう保育士も少なくありません。そこで、まずはダンスに対して子どもが興味を示す環境づくりがポイントになります。宮下恭子氏による「ダンス・身体表現の指導に関する研究」には楽しい雰囲気作り・ゆとりのある気持ち・興味を持って取り組めるようにするとあり、ダンスの指導に入るまえの雰囲気や楽しめる工夫が求められることがわかります。普段の生活に音楽をとり入れたり、身体で自由に表現する機会を設けるなど、余裕をもったダンスへの導入を心がけていきましょう。
1-2、ダンスの曲選びの工夫
子どもを引き付けるためには、ダンスの曲選びもポイントとなります。園の方針や好みもありますが、子どもが楽しめる曲とはどういったものなのでしょう。同論文では、子どもがダンスを楽しむための工夫として、音楽選び・最近子どもたちが耳にする音楽を使う・子どもがノリやすい曲を使うとも述べていて、子どもの興味や関心をいかに捉えていくかがダンス曲を選ぶポイントとなりそうです。
2、保育園のダンス ~人気曲の動画~
では、現在の保育現場ではどのようなダンスが人気なのかを実際にチェックしてみましょう。ジャンルは、J-POPや幼児音楽、さらにディズニー音楽などさまざまあります。子どもたちの様子を想像しながら、曲の雰囲気を動画で見てみましょう。
2-1、にんじゃりばんばん
子どもたちに大人気のきゃりーぱみゅぱみゅ。数多くある楽曲の中でも特に人気なのが「にんじゃりばんばん」です。ノリの良い曲調がダンスにとり入れやすく、さらに「忍者」というキーワードも子どもを惹きつける魅力の一つなのかもしれません。オリジナルのダンスを真似してもよいですが、子どもといっしょに振り付けを創作しても楽しめそうですね。
出典元:ワーナーミュージックジャパン
動画では、本格的な忍者の衣装を着て、忍者らしい簡単な振り付けのアレンジにしたダンスです。動きはもちろん、子どもの配置を変えるなどの工夫があり、見ごたえがありますね。舞台が広い運動会などでは、さらに大きく大胆な動きを加えてもよいでしょう。
2-2、おばけのパーティー
あの元体操のおにいさん佐藤弘道さんと保育音楽に精通しているたにぞうさんによる「おばけのパーティー」は、運動会や発表会で人気のダンス音楽となっています。ツイストしたくなる歌の雰囲気が楽しい気分を盛り上げてくれます。振り付けを簡単にすれば、小さなクラスでもかわいく踊れるのでおすすめです。
出典元:キングレコード(佐藤弘道・たにぞう|2016)
動画は、この楽曲を運動会にとり入れた際のものです。丸く輪になって踊ることで子どもは安心できますし、お尻をフリフリする基本の振り付けなら誰でも簡単に楽しく踊れます。ボンボンなどの小道具を手に持って踊ると、さらに華やかな印象になりますね。
他にも、佐藤弘道さんとたにぞうさんのコンビが提供しているダンス音楽はたくさんあります。振り付けの例が紹介されているものもあるので、曲選びに困ったときはぜひチェックしてみましょう。ここでは、おばけをテーマにした「まっくらけっけっけ」という楽曲もご紹介しておきます。
出典元:キングレコード (佐藤弘道・たにぞう|2016)
2-3、「ミッキーマウスマーチ」
誰もが知っているディズニーの楽曲は、子どもも入り込みやすいのでダンスにはおすすめです。「ミッキーマウスマーチ」は、マーチなので行進しやすいリズムの曲調。クラスでのダンスはもちろん、園全体で踊る曲としてもおすすめの一曲です。ダンスの振り付けは、子どもの年齢に合わせて工夫し、朝の会などのときにみんなで楽しく踊ってみましょう。
出典元:日本コロムビア(2006)
動画は、朝の体操にミッキーマウスマーチをとり入れている様子です。単純な振り付けですが、子どもみんなが動きを合わせることで、とてもかわいらしくなります。行事にとり入れるときは、子どもの立ち位置なども工夫してみましょう。
「ミッキーマウスマーチ」は、他にもさまざまな曲調にアレンジされています。年中、年長児であれば、テンポの早いものを選んでも楽しくダンスができます。
出典元:エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ(2008)
3、保育園のダンス ~運動会の振り付け~
発表会に比べ、運動会はダンスを披露する舞台が広く振り付けにも大きく見せる工夫が必要になります。ここではポイントを「運動会」に絞り、振り付けの工夫を動画でいくつか確認してみましょう。
3-1、保育園のダンス ~ウェーブ・全体移動~
運動会では、ダイナミックな動きが子どもたちの一体感を生み、さらには見ている保護者にも感動を与えます。例にあげた動画は、Avril Lavigneの楽曲「Girlfriend」。全員が同じ動きをしていますが、その統一感がダンスの迫力につながっていますね。さらに、ウェーブや全体で同じ方向に移動するなどの動きを入れて、さらに一体感が感じられます。振り付けがマンネリ化してしまったら、ぜひ参考にしてみましょう。
3-2、保育園のダンス ~配置替え~
配置替えをたくさんとり入れるのも、運動会のダンスを大きく見せる振り付けのポイントです。同じ位置でダンスを続けると変化がなく飽きてしまいやすい印象になるため、動画の例のように輪になったり、一列になったりとダンスの中に何度かとり入れることで最後まで楽しく踊ることができます。
3-3、保育園のダンス ~掛け声を入れる~
運動会のダンスでは、なにより子どもの元気な姿が大切になります。この動画のダンスのように、曲の中に掛け声や歌をうたう部分をとり入れると元気で明るい印象になりますね。「ダンスをさらに盛り上げたい」と思ったら、曲の中に子どもの声を加えてみましょう。また、衣装や小道具を華やかにすることで子どもの気持ちもさらに高まり、見栄えがキレイになります。曲の雰囲気に合わせて手作りしてみましょう。
まとめ
園の行事に向けたダンスの練習は、つい「指導」に傾いてしまいがちです。まずは子ども自身が楽しむことに重点を置き、曲や振り付けも子どもに合わせて工夫していきましょう。また、ダンスは子どもの表現力や創造力を育む過程の一つとして大切なものです。普段の保育の中にも積極的にとり入れ、ダンスを楽しめるような環境にしていきましょう。
参考文献
ダンス・身体表現の指導に関する研究 (宮下恭子|2012)
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