SMBG

SMBGとは

血糖自己測定のことです。英語ではSelf Monitoring of Blood Glucoseと書き、頭文字を取ってSMBGと呼ばれています。糖尿病の治療には、血糖値のコントロールがとても重要な役割を担っています。血糖値は人によって、また測る時間によっても変動します。糖尿病の患者さんではインスリン注射や経口薬を使用している方も多く、それらの働きによって血糖値の動きはより一層、複雑なものになります。きちんと血糖値がコントロールされているかを確認するために血糖自己測定が必要となってきます。SMBGは今まで医療機関でしか出来ませんでした。しかし血糖自己測定器は調剤薬局やネットで簡単に購入することができます。調剤薬局で購入すれば、そこにいる薬剤師に分からないことを相談することもできます。そのため、血糖値の24時間モニタリングを自宅でリアルタイムに確認することが可能となりました。より正確な血糖値を瞬時に確認できるようになったことで、これまで以上に効率の良い糖尿病の治療が出来きます。そのため健康な人と変わらない社会生活を送る手助けとなります。

SMBGを行うメリット

血糖値という目に見えない値を視覚化することで、普段の生活で血糖値にどのような影響を与えているのかをフィードバックする事が出来ます。血糖コントロールが良好でない場合は薬剤の量の増減、変更なども出来ます。これにより今までよりもキメの細かい血糖コントロールが可能です。日頃の血糖コントロールを上手くすることにより、糖尿病の三大合併症である神経障害、網膜症、腎障害のリスクを低減できます。また、糖尿の患者さん自身が自分の血糖値を把握することで治療への威力が湧き、治療効果を上げてQOLを改善することにも繋がります。

SMBGのデメリット

一番のデメリットは僅かながらも痛みを伴うという点です。強く痛むことはありませんが、穿刺後は指先がジンジンと痛みます。しかも毎日測定するとなると更に痛みは増します。痛みに弱い人は辛い思いをするかもしれません。そして、もう一つデメリットがあります。それは、費用の負担が大きいという事です。血糖測定値の本体は約1万円〜2万円です。センサーが1回あたり約100円、針が1本で10円〜30円です。1日に3回、血糖値を測定すると仮定すると1年間で14万円前後の負担となります。これが何年間も続くと考えるとかなり出費がかさんでしまいます。

SMBGを使った血糖値の測定の仕方

自己血糖測定器は様々なメーカーから発売されています。使い方はどのメーカーのものでも基本的には同じです。予め穿刺する箇所はアルコール綿などで消毒しておきます。血糖計にチップを付けて、指先などにあてて穿刺します。指で血液を押し出して直径2.5mmほど滲み出てきたら測定の準備は完了です。血糖計で血液を吸引し測定音が鳴るまで待ちます。血糖値の測定に使う道具を使い回しは絶対にしてはいけません。感染の元となります。測定する時は室温で測定します。極端に高い温度や低い温度だと正確な測定が出来なくなってしまいます。また、果物を扱った後、手洗いをせずに測定すると誤った検査値が出てしまったという報告があるので、調理後などに測定する場合は手洗いをしっかりと行う必要があります。