MR

MRとは

医薬情報担当社のことで、英語でMedical Representativeと書き、頭文字を取ってMRと呼ばれています。MRには大きく分けて3つの種類があります。「新薬メーカーMR」「ジェネリックメーカーMR」「コントラクトMR」の3つです。それぞれ違った役割を果たしています。また、以前のMRは、情報を提供すると言うよりも自社製品を扱ってもらうための営業の役割が仕事の大部分を占めていました。現在のMRは情報を集めること、集めた情報を提供することがメインの仕事となっています。

各MRの具体的な違い

「新薬メーカーMR」は一番、割合の多いMRです。製薬会社に所属し、自社の製品を担当します。ドクターへの適切な医薬品情報の提供をするため、専門性の高い職種です。MR認定資格の取得が必須となっています。「ジェネリックメーカーMR」はジェネリック医薬品を製造する製薬会社に所属します。主な情報提供先はドクターではなく調剤薬局となります。MR認定資格は必ずしも必要ではなく、資格なしでもなれる場合があります。「コントラクトMR」とはCSOと呼ばれる販売に関する業務の受託業者と雇用契約を結んだMRのことを言います。委託を受けた製薬会社に派遣され、そこで約2~3年働きます。こちらも医薬品に関する幅広い知識が必要となるため、MR認定資格が必要となります。

MRの仕事内容は

主な仕事は大きく分けて3つあります。「自社製品のプロモーション」「情報提供」「医薬品卸への営業」です。「自社製品のプロモーション」とは自社製品を採用してもらうために、ドクターや薬剤師に薬のPRを行うことです。有用性や他社製品との比較、採用した場合のメリットなどを伝えます。「情報提供」は副作用や併用禁忌など、医薬品を安全に使用してもらうための情報を提供します。医薬品の使用は時に人の命にも関わるので、とても重要な役割を果たすことになります。医療機関で医薬品を仕入れる際は必ず卸を介すため「医薬品卸への営業」が必要となってきます。そのため卸からいくらで仕入れが可能か、どれくらい仕入れ価格を安くできるかなどを相談されるため、医薬品の価格交渉をすることもあります。

MRになるには

MRは医薬品を主に扱うので薬学部卒ではないとなれないイメージもありますが、実はそうではありません。しかしMR認定センターが主催している「MR認定試験」という試験に合格する必要があります。MRとして採用された場合、最初の一年はこのMR認定試験に向けての勉強をすることになります。試験科目は医薬品情報、疾病と治療、医薬概論の3科目です。薬剤師の資格を持っている人は科目が免除されるため、医薬概論のみの受験だけで済みます。各科目で7~8割ほど獲得する必要があります。筆記試験などはなく、すべてマークシート形式です。試験は年に1度で、平成13年度以降の導入教育修了認定者、基礎教育を300時間以上受講した者、MR認定試験再受検者、MR認定証の有効期限が切れている者に受験資格が与えられます。