裁縫が苦手な保育士でもOK!保育園で人気の「つながりゾウさん」の作り方(2015/10/29)
子どもたちが長く楽しんでくれる布おもちゃ。1度は作ってみたいけど、難しい&細かいお裁縫は苦手。でもやっぱり、子どもウケがいいものが作りたい。そんな保育士さんにオススメなのが、アイロンで熱圧着でき、切り口の処理も不要な「熱着フェルト」を使ったおもちゃ。しかも子どもに2度ウケ確実で、手先のトレーニングにもなっちゃう「つながりゾウさん」を、作ってみましょう!
保育士の先生が作ってくれた「手作りおもちゃ」は、高価な市販のおもちゃよりも、園児たちのお気に入りになったりします。
自分たちを慈しみ、心を込めて作ってくれたおもちゃに、園児たちは保育士の愛情を敏感に察知するのでしょうか。
今回ご提案するのは、紙工作感覚で手軽に作ることができる布おもちゃです。カラフルなフェルトのゾウさんをボタンでつないでいき、くるりと裏返すと、ゾウさんがゆかいに大行進。
2~3歳児に大人気になること間違いなし! ただ、楽しいだけでなく、園での生活でも頻繁に行うお着替え(ボタンの着脱)練習にも役立ち、手先の発達を促す知育おもちゃです。
ではさっそく、その作り方をご紹介しましょう。
目次
まずは材料を用意しよう!
☆型紙用の厚紙
☆型紙用の黒ペン
☆フェルト(アイロンで熱圧着できるもの)
☆はさみ
☆カッター、またはデザインナイフ
☆ボタン
☆糸、針(どちらも手縫い用)
☆マッキーなどのカラーマーカー
*アレンジ用に
刺繍糸、面テープ(マジックテープ、ベルックロなどと呼ばれることも)、大きめのスナップボタン
★アイロンで熱着するフェルトは、手芸店などで1枚100円程度で購入できます。カラーバリエーションが豊富なのでお好きな色をチョイスしてください。
「つながりゾウさんボタンつなぎ」の作り方
1 型紙を作る
はがき用紙程度のしっかりした厚紙に、ゾウさんの絵を描きます。今回はゾウさんのモチーフですが、お魚やクマさん、手をつなぐように見える人型などもおすすめです。男の子には電車などの乗り物系も喜ばれそう。
2 モチーフを型紙でフェルトにうつす
ゾウさんの輪郭に沿って切り取り、型紙にします。これをフェルトの裏側(熱を加えるとくっつく糊が付いている側。フワフワした表側に対して、ツルツルしています)の上に置き、ペンで型紙の周囲をなぞります。
↑モチーフ1つにつき表・裏の2枚必要。裏表で色を変える(反対色のようにはっきりと違う色に)と、最後につなげてひっくり返した時の楽しさが倍増します。
1枚は、ゾウさんの鼻が左側、もう1枚(裏面)は右側に来るように型紙をひっくり返してなぞってください。この2枚の裏側同士を合わせ、アイロンで熱圧着すれば、周囲を縫う必要がなく、手軽に布おもちゃがつくれちゃうのです!
3 ゾウのモチーフを切り取る
ペンで付けた輪郭に沿って、はさみでゾウのモチーフを切り取ります。フェルトなので、工作用のはさみでもきれいに切り取れます。
4 片側にボタンをつける
この部分だけは、針と糸を使います。ゾウさんの目の部分にボタンを縫い付けます。
↑ボタンつけの要領で、ゾウさんの目の位置にボタン
を縫い付けます。縫い終わった糸の端は玉止め。
5 アイロンで裏と表を貼り合わせる
糊がついている裏面を合わせて、アイロンをかけます。温度は中温程度。*熱着用フェルトの説明に従ってください
↑アイロンを置いたら、すべらせるのではなく
上からぎゅっと力をかける感覚で。
↑裏表が簡単にくっつきました。表裏がズレてしま
った余分なはみ出し部分は、はさみでカットすれば
きれいな仕上がりに。
6 ペンで耳や裏側の目を描く
マーカーを使い、ゾウさんの耳と裏側の目(表はボタン)を描きいれます。時間と技量のある人は、刺繍糸で刺繍しても。
↑マーカーはアイロン後に。描いた後でアイロンを
かけると線がにじんでしまうことがあるので要注意。
↑耳や目を刺繍すると仕上がりレベルがUP。
ソーイングが得意な人は、アイロンで圧着するのではなく
普通のフェルトを使い、周囲をブランケットステッチ
などで縫い合わせても。
7 ボタン穴の切り込みを入れる
お尻の部分にカッターやデザインナイフで縦に切り込みを入れます。ここがボタンを通す穴になるので、切り込みはボタンの直径+1~2ミリ程度の長さに。厚みのあるボタンの場合は、さらに大きめに切り込みを入れます。
↑切り込みの周囲をボタンホールステッチでかがれば
さらに耐久性が増します。でも2枚のフェルトをしっ
かり熱圧着させれば、切り込みを入れるだけでも、か
なり長く遊べます。
8 完成
とりあえず3つのゾウさんモチーフを作ってみましたが、数が増えれば増えるほど、楽しくなること請け合いです。自分が3つつなげたモチーフを、お友達の3連モチーフと連結させて、6連に…。長くなっていくと楽しさがさらに増すようです。
↑ボタンをつないでいくと、このような感じに。
モチーフやボタンの大きさは、遊ぶ子どもの発達に
応じて、調整してください。
苦労して、ボタンを通してゾウさんをつなげ終わる
と、その達成感で子どもは大喜び!
そして……。このつながったゾウさんをくるりとひっくり返すと!
↑色が違うゾウさんが、またまた大行進。
ひっくり返すとゾウさんたちが「変身」するので、
子どもはもう1度大喜び!
ひとつで2度喜んでもらえる、手作り布おもちゃです。
制作アレンジ
ボタンをとめるのがまだ難しい1~2歳児には、ボタンの代わりに面テープや大きいスナップを利用して、つながり動物おもちゃを作るとよいでしょう。
ただしこの場合は、面テープやスナップは動物の体の端(鼻先やしっぽの部分)につけます。目はボタンを縫い付けてもマーカーで描きいれてもお好みでどうぞ。
いかがでしたか。この「つながりゾウさん」は、12モチーフ程度なら、1~2時間でできてしまうのに、子どもウケ抜群の布おもちゃです。
男性保育士さんや、お裁縫が苦手と言う女性保育士さんも気軽にトライできる布おもちゃ作り。ぜひ挑戦してみてください!
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