保育の現場で活かせる手作りマラカスの10のアイディアについて(2017/12/14)
小さな子どもでも演奏することが出来るマラカスを作製する方法や、保育に音楽を取り入れる理由などについて、これからまとめていきます。身近にある道具ばかりを使用してマラカスが作製出来るアイディアを紹介していくので、保育の現場でも是非活用してみてください。
1、手作りマラカスを保育に取り入れる意味
音楽を保育に取り入れるメリットについて見ていきます。「生きる力」を育てる音楽教育の論文によると、音楽体験を通じて思いやりの心を育んでいくことが期待できると言います。それは、合唱や合奏の活動で音楽的な能力が高められると同時に、友達のことを気遣ったり、クラスのために協力し合ったりすることができるようになるからです。つまりこれは様々な音楽活動で培った感性が、日常生活の中でも生かされるからだと言えます。音楽における「生きる力」に大切なのは音楽の表現に必要な知識や技術を身につけることではなく、様々な音楽を受け入れ、自ら感じ取り、自ら創造することのできる感性を培うことが最も重要なこ とであると結論づけられています。特に幼少期は知識を詰め込むよりも、音楽を楽しみ、その楽しさを保育者や友達と共有していくことに重きを置いていきたいものです。
音楽を楽しむにあたって、工作などで手作り楽器を作製してみるのも非常に高い効果が期待出来ます。自身の手で作製した楽器には愛着が沸き、音楽に興味を持つきっかけになります。手作り楽器は様々なものがあるかと思いますが、今回は手作りマラカスに焦点を当てて、その工作アイディアをまとめていこうと思います。
2、手作りマラカスの作り方が分かる工作本
出典: リサイクル工作であそぼう! 手づくりおもちゃ200 (ポプラ社|こどもくらぶ|2014年)
こちらは、マラカスを始めに、打楽器、ウクレレ、メガホンなど音の出るおもちゃの作り方が紹介されている本です。紙コップやペットボトルなど身近なものを素材に作製することが出来るので保育の現場でも工作に取り入れることが出来そうです。
出典:DVDブック・まーぼーおじさんと手づくり楽器をつくろう(音楽センター|河合正雄|2005年)
こちらは15種類の楽器を作れるアイディアが紹介されています。アルミ缶を使用して作るマラカスやストローで作るラッパなど様々なタイプの工作アイディアが掲載されています。工作手順の難易度によって分類して掲載されているので、工作を行う場面に合わせて選択することが出来て便利です。「線路は続くよどこまでも」「かっこう」など子どもたちがよく知っている楽曲が掲載されていて、作製した楽器で演奏を楽しむことが出来ます。楽器の作製方法を解説したDVDも付録でついているので、工作が苦手な方でも作製することが出来そうです。
3、ペットボトルで作る手作りマラカス
ペットボトルを素材としてマラカスを作製するアイディアをまとめていきます。
①ビーズを入れて作るペットボトルマラカス
こちらは、ペットボトルの空き容器の中にビーズを入れて蓋をビニールテープで固定しています。アクセントとしてペットボトルにビニールテープを何本か巻いたら完成です。とても手軽に作製することが出来るので小さな子どもでも1人で作れます。好みでシールなどをペットボトルに貼ってデコレーションするとより可愛く仕上がります。
②ペットボトルのキャップの持ち手付きマラカス
出典:どんぐりキッズ幸手
こちらはペットボトルに、ビニールテープで連結させたペットボトルのふたを取り付けて持ちてを作ったマラカスです。4~5個分のペットボトルのキャップをビニールテープを巻き付け固定していき、中にビーズなどを入れて蓋を閉じた状態のペットボトルに繋げます。持ち手が付くことにより子どもでも握りやすくなり上手にマラカスを鳴らすことが出来ます。
③運動会でも使える飾り付きマラカス
出典:puresoulな日々
こちらはペットボトルでマラカスを作った後に、リボンや紐など好みの装飾を付けて遠くから見ても映えるように仕上げています。参考画像のマラカスは運動会のお遊戯の小道具で使用したものです。アイディア次第で楽器演奏以外にも活用することが出来ます。
④連結しているペットボトルマラカス
出典:元管理人の妻日記
こちらは同じ大きさのペットボトルの口の部分をビニールテープで連結させてあるマラカスです。マラカスとして楽しむ他に、中のビーズを行ったり来たりさせて砂時計の様に楽しむことも出来ます。大きさの異なるビーズを入れて動き方の違いを観察してみるのもおもしろいです。
⑤動物マラカス
出典:リビング和歌山
こちらはペットボトルでマラカスを作ってから上部に色画用紙を巻き、耳や顔を描いて、モールで手をつけた立体感のあるマラカスです。立てて保管しても見た目が可愛いのでおススメです。シールなどを貼って服を仕上げたり思い思いにデコレーションすると個性が出てきておもしろいです。
4、紙コップの手作りマラカス
続いて、紙コップで作製するマラカスの作り方をまとめていきます。
⑥うさぎマラカス
こちらは紙コップの中にビーズなどを入れてからビニールテープで連結させてから、折り紙で耳や服を作製したり、顔を描いてうさぎに仕上げています。うさぎだけに限らず好みの動物を思い思いに作製することが出来るので、完成した後、動物たちの演奏会としてみんなで演奏を楽しむことが出来ます。
⑦ハロウィンを楽しむ紙コップマラカス
出典:pinterest
こちらはマラカスを紙コップで作製してから色画用紙でカボチャやおばけなどハロウィンモチーフの飾りを付けてハロウィン仕様のマラカスに仕上げています。マラカス本体にも折り紙でこうもりを作って貼ったり、適当な大きさに切ったハロウィンカラーの折り網をペタペタと貼っていくだけでも充分に雰囲気が出ます。ちなみに参考画像のマラカスの中にはマカロニが入っています。各自、自由にマラカスの中に入れるものを持ち寄って音の違いを比べてみるのもおススメです。
5、手作りマラカスに入れる中身
⑧ボタンやプラチェーンなど好きなものを詰め込んだマラカス
こちらは、マラカスの中に入れるものを集めてきた様子です。ボタンやプラチェーンなど音が鳴るもの以外にもスパンコールやポンポンなど音がしなくても子どもが好きなものを詰め込んでみると子どもたちも喜びます。音が鳴る様子を楽しむだけでなく、色々なものが詰まった見た目の可愛さを観察してみるといいでしょう。
⑨どんぐりを入れたマラカス
出典:Ruri*Cafe
こちらはビーズの他にどんぐりとちぎった折り紙を中に入れています。自分で拾ってきたどんぐりや貝殻などを中に入れて思い出のマラカスを作製するのもおススメです。内側の側面に写真を貼り付けるなどして、行事の思い出を形にしてみると楽しかった記憶を振り返ることが出来て話にも花が咲くのではないでしょうか。
⑩マカロニや米など食品を入れたマラカス
こちらは、マカロニや米、十穀米など食材を中に入れたマスカラです。黒豆やコーヒー豆などでも代用出来ます。マスキングテープなどでペットボトルのふたを留めるとオシャレなインテリアのようにもなります。入れる食材によって音がどう異なってくるのか聞き比べを楽しんでみましょう。
まとめ
保育で音楽を取り入れるメリットについてや手作り楽器を保育で製作する理由、ペットボトルや紙コップで楽しむマラカスの作り方などをまとめてきました。友達同士、共に演奏するという目的を持って楽しみながら取り組むと協調性が育まれたり感動が生まれたり心が豊かになると論文から分かりました。それが自分たちの作った手作り楽器なら尚の事です。マラカスの作製方法など10のアイディアを紹介したので是非保育の現場でも活用してみてください。
参考文献
「生きる力」を育てる音楽教育(樋口博史|2005年)
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