ハーバード教授が教える!優しい子どもを育てる5つの方法(2016/01/20)
ハーバード大学院の研究によると、人種・文化そして年収や階級関係なく、「あること」ができるようになると、自己を成長させることがわかりました。それが、「他者への思いやり」です。
しかし、アメリカのある調査によると、ほとんどの親は子どもに対して「思いやりを学んでほしい」と思っています。しかし、肝心の子ども側は受け取り方が違っていたのです。中学~高校生10,000人のうち約80%は、「他者への思いやりよりも、自己実現や幸せの掴み方を教えられた」と感じているのです。なかには、「クラスの子を助けるよりも、自分がよい成績をとったときのほうが褒められた」とコメントする子どももいたのです。「意外」でしょうか?
この調査結果に対し、ハーバード大学院が、子どもに他者に対する思いやりを学んでもらえる5つの方法を提唱しました。
1.「何かをさせる機会」を与える
子どもは、生まれつき「いい子・悪い子」で生まれてくるのではありません。他のことを学ぶのと同じように、他者への優しさを学んできます。
最初は簡単なことでOK。たとえば、植物に水をあげたり、友達の宿題を一緒にやってあげるといったことでも、長く続けさせることが大切です。大人からのアドバイスを受けて実践する経験があると、子どもは他者が困っているときにどうやって助けてあげられるかを学べます。
2.「二つの大切なちから」を学ぶ
「ものごとを俯瞰的に見る力」と「集中してみる力」を身に着けることが重要です。この2つの視点を活用することで、子どもは様々な体験を理解し、経験へと落とし込むことができます。
3.子どものロールモデルになる!
これは、「完璧な親にならないといけない」ということでも、「(子どもの)すべての質問に答えられるようにならないといけない」ということではありません。おとなも、自分の欠点に正直になり、子どもにきちんと向き合うことで、子どもは大人の世界の見方を学んでいきます。たとえば、大人が俯瞰的・集中的にものごとを見られれば、子どももそれを倣うようになります。
4.ネガティブな感情をコントロールできるようにさせる
ときに、他者への思いやりというのは、嫉妬や怒り、恥ずかしさといったネガティブな感情の裏に隠れています。子どもには、「ネガティブな感情を持つことは悪いことではない」と教えながらも、その感情と向き合う術を教えなければいけません。子どもは、生産的に自分の感情と付き合っていく方法を教えてもらうことが必要なのです。「子どもは、倫理学者だ」といった学者がいます。「おとなが子どもに倫理的な質問を投げかけるときは、おとなは子どもの感受性に対して、不条理など非倫理的な問題も投げかけなければならない。そうすることで、子どもが他人そして自分自身に対してどの責任を持たないといけないかを学ばせなければならない。
5.おとなは、責任を押し付けるのはやめよう!
研究者によると、世の親たちは子どもたちの倫理観の状態や子どもがどんな人に成長するかについて過敏になりすぎているといいます。しかし、それを自覚している人は少ないでしょう。おとなは、今一度原点に立ち戻り、「自分がしなければいけないこと」「自分の存在意義」について、冷静に考えてみましょう。
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