プレゼントと保育|実習での手作り製作とメダルなどのプレゼント交換(2017/05/08)
保育園ではお誕生会などで、子どもたちにプレゼントを渡す機会があります。父の日や母の日など、子どもたちがプレゼントを製作することもあるでしょう。子どもたちが喜んでくれるものは、必ずしも高価であったり立派であったりする必要はないですし、保護者にとっては子どもたちが一生懸命作ってくれたものが1番嬉しいですよね。どういうプレゼントが喜ばれるか、考えてみましょう。
目次
1、保育園で準備するプレゼント
1−1、手作りのプレゼント・製作案
父の日、母の日、敬老の日がメインとなります。保護者の方に対する感謝の気持ちを持つという意味で、プレゼント製作は子どもたちにとって大切な機会です。いつもどんなことをしてもらっているか子どもたちと話し合い、「ありがとう」の気持ちを育てながら進めていきましょう。
定番のプレゼントは似顔絵やカード、遠方に住んでいる祖父母に向けたハガキなどがあります。事前準備があまり必要でない上に、子どもたちも楽しんで取り組むことができます。手形や足形を添えるのも良いですね。似顔絵の周りに飾りを付けたり、カードでなく紙皿にして壁面に飾れるようにしたり、ハガキに写真を付けたりと、ちょっとした工夫で製作の幅も広がります。年齢に応じて取り組み方を変えてみるのも良いでしょう。
出典:にこにこ保育園
■子どもが贈る一工夫したプレゼント
いつもと違ったものを製作するためには、紙粘土を使うというアイディアがあります。紙粘土で作ったマグネットやメモスタンドは実用性がありますし、紙コップや空き瓶などで型をとった小物入れも可愛いですね。新垣氏(1が
完成した作品が、園生活や家庭生活という日常の場面で実際に使用できるということは子どもたちにとって「本当に使える物を作った」という大きな喜びとなる。
と述べているように、自分が作ったものを家で保護者が使っている、というのは素敵な経験になるはずです。
他にも折り紙でバラやネクタイを作る、子どもの写真を活用したしおりを作る、無地のうちわに絵を描いてオリジナルうちわを作るなど、少ない材料でも喜ばれるプレゼントを製作することができます。作って楽しく、もらって嬉しいプレゼントを選びましょう。
出典:久玉保育園
ただ、近年はひとり親家庭などデリケートな問題を抱えているパターンもありますので、取り組み前に家庭の事情を確認しておく必要があります。必要な場合は保育士間で情報を共有し、保護者とも打ち合わせをするなどの配慮をしましょう。
■保育士が贈るプレゼント
お誕生会は、子どもたちの大好きなイベントです。特にプレゼントはほとんどの子どもが楽しみにしています。保育士の心がこもった手作りのプレゼントを渡せばとても喜んでくれますし、卒園後も大切に取っておいてくれる子どもたちがたくさんいます。
成長を記せる誕生カードは、もらった本人だけでなく保護者も喜んでくれます。画用紙に子どもの写真を貼って身長や体重、将来の夢などを載せ、保育士からのメッセージを付けて可愛く飾れば素敵なプレゼントになります。また、カードを3つ折にして内容を充実させる、画用紙を2枚使ってポップアップ式にする、動物やケーキの形にする、素材をフェルトに変えるなどの工夫を加えると、かなりイメージの変わるカードができますよ。カードに加えて、画用紙で作った冠などをあげるのも良いですね。
1−2、メダルのプレゼント
メダルは運動会や誕生会など、子どもたちに渡す機会が多いプレゼントです。折り紙で作るのも良いですし、画用紙を丸く切って周りに飾りを付けるだけでも可愛く仕上がります。子どもたちはキラキラしたものやカラフルなもの、キャラクターが付いたものを特に喜んでくれるので、一工夫してみましょう。首から下げられるようにリボンを付けてあげると、よりメダルらしくなって盛り上がります。
余裕があればプリンカップなどを使って立体的なメダルにしたり、紙コップを切り開いて大きなメダルを作ってみたりと、凝ったメダルにも挑戦してみてください。
出典:府内保育園
2、保育園でのプレゼント交換
2−1、各自持ちよりのプレゼント交換
クリスマス会にプレゼント交換を取り入れている保育園は多いのではないでしょうか。子どもたちは「何がもらえるかな?」と楽しみにしている一方で、保護者は何を準備すれば良いか悩むことも多いようです。プレゼント交換を実施する場合は、早めにルールを保護者へお知らせしておく必要があります。
■必ず決めなければいけないルール
予算と対象年齢は必ず告知しましょう。予算は300〜500円としている園が多いですね。また、全クラスでの交換になるのか、年齢ごとに分かれて行うのか、という点も大切です。男女混合となる場合はその旨もお伝えしておくと、保護者も考えてくれるはずです。
■決めておいた方が良いルール
保育園の方針によってまちまちですが、キャラクターものの可否、お菓子の可否もはっきりさせておいた方が良いです。特に昨今はアレルギーの子どもが増えているので、食べ物は不可としているところも多いようです。また、ラッピングまでお願いするのか、園でラッピングをするのかも決めておいた方が安心です。
2−2、園内で行うプレゼント交換
お別れ会などで年長さんから年少さんへ、年中さんから年長さんへなど、子ども同士のプレゼント交換を行うところもあるでしょう。年長さんに贈るものはペン立てなど、卒園後も使えるものが多いようです。また、卒園式で付けるネームを贈るのも良いですね。逆に年長さんからはコマやキーホルダーなど、手作りのものを贈ると子どもたちも喜びます。
3、カタログでのプレゼント選び
一から手作りするのではなく、既成の素材に少し手を加えて実用的なプレゼントを作りたい、という場合はカタログから素材を選ぶのも効率的です。子どもたちの絵を入れたコップやタオル掛け、ティッシュケースなどを作ることができます。Hoick、株式会社アーテックなど様々なカタログがあるので、園で1つ用意しておくと便利です。
4、実習時のプレゼント
保育実習時にプレゼントをあげるかどうか悩む学生さんも多いでしょう。プレゼントをあげたかどうかが評価に関わることはないですし、メインは実習そのものなのであまり重く考える必要はありません。ただ、せっかくなので子どもたちに何かあげたい、という気持ちがあれば、以下を参考にしてください。
■注意すること
そもそもプレゼントをあげることをNGとしている園もあります。事前にプレゼントを渡して良いのか、渡す場合はどのタイミングが良いのかを確認しておきましょう。
また、プレゼントのバリエーションが豊富になりすぎないように気をつけてください。例えば色も、男の子なら青、女の子なら赤の2種類くらいが良いでしょう。渡す側からすると「全部同じでは面白くないかもしれない」と思うかもしれませんが、子どもたちの中で「あっちの色が良い」というトラブルを引き起こしかねません。もちろん男女で分けず、みんな同じ色でも良いでしょう。
■プレゼントの内容
お金をかけた品物や、食品は不適切です。クラス全員分に用意することを考えると、あまり準備に時間がかかるものも難しいでしょう。折り紙で作ったコマや手裏剣、メダルなどがおすすめです。一人ひとりにメッセージを添えたカードも良いですね。
準備に時間がかかり、実習に影響が出てしまっては本末転倒です。ささやかなプレゼントと心のこもった挨拶があれば、子どもたちに気持ちは十分伝わります。気負いすぎず、余裕を持って取り組むようにしましょう。
まとめ
プレゼントを渡すことで、感謝の気持ちやお祝いの気持ちを伝えやすくなります。子どもたちが保護者に渡すときは、その年齢ならではの手作りプレゼントを製作すると良いですね。保育士から子どもたちへ渡すときは、メッセージを付ける、一人ひとりの写真を付けるなどの工夫をして「自分のもの」という嬉しさを感じさせてあげましょう。
プレゼント製作は大変ですが、ただの作業にならないよう、楽しんで取り組んでください。
参考文献
(1自由保育と課業的な行いのかかわりについて(新垣 理佳|2008/03)
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