行事と保育|七夕、節分、ひな祭りなど保育園のおすすめ行事3選(2017/07/06)
保育園行事は小学校や中学校と比較するととても多く、保育士は行事から行事へと日々追われています。ようやく一つの行事が終わってもゆっくりする間もなく次の行事の準備に取り掛かったり、同時進行で行事の準備を進めたりといった事も珍しい事ではありません。
今回は保育園行事の必要性や子どもへの影響、園内行事について代表的なものやおすすめをご紹介したいと思います。
目次
1、保育園行事の種類について
保育園にとっての行事と言えば大きく分けて3つに分類されます。まずはどんなものがあるのかご紹介したいと思います。
1-1、毎月行われている行事
これは保育園にもよりますが、代表的なもので誕生会や身体測定、避難訓練など比較的準備期間が短く、1年目の新人保育士でも任される可能性のあるもの。
これらの行事の特徴として極端に内容が異なるものではないので、毎月細かな違いはありますが、おおまかな流れはさほど変わりません。
1-2、年に1回、保育園内で行われる行事
代表的なものでいえば、七夕やクリスマス会、節分会など。先ほどご紹介した1-1と比較すると少しレベルは上がり、準備期間もある程度必要になります。行事に向けて製作が必要となる場合もありますので、余裕を持って子ども達にも取り組ませる必要がありますし、当日に披露する歌や演奏の練習が必要になるケースも多いです。
1-3、保護者や地域を巻き込んで行う大きい行事
こちらは運動会やお遊戯会、夏祭りなど。衣装や小物などの作り物はもちろん、踊りの練習や歌の練習、当日の職員の役割分担や会場設営、保護者への協力の依頼など、仕事内容は多岐にわたります。外部から人を招いて行う行事ですのでスムーズに進められるように職員間での入念な打ち合わせも必要です。保育園にとっては最大のイベントと言えるでしょう。
2、行事から行事に追われる一年
保育士の多くは一年をあっという間に感じるという意見が圧倒的に多いです。その理由として1-1でご紹介した毎月の行事に加え、1-2の行事、そして同時に1-3の行事の準備や実施も行わなくてはいけないからです。
その月によってはいくつもの行事をこなさなくてはいけない事もたびたびあります。
もちろん、行事の準備だけをするわけにはいきません。指導計画や月案、週案などの書類も作成しなくてはいけません。
保育士の業務が多岐にわたり、残業や持ち帰りの仕事が多いとされるのもこの行事の準備が原因の一つとなっていると言っても過言ではないのです。
3、保育園で行事が多い理由
小学校や中学校と比較すると保育園の行事はとても多く、保育園で働く保育士の大きな負担になっている事がお判りになるかと思います。
ではなぜ、そこまでして保育園で行事を行う必要があるのでしょうか。
その理由は保育所保育指針解説書にありましたので確認してみましょう。
こちらの資料によると、季節感のある遊びを取り入れたり、季節に応じた伝統行事に触れたりする機会を持つことも保育園の重要な役割であるという事が記されています。
また、保育所内外の行事に参加する事により、自分なりの役割を果たすことが出来るようになるという事も合わせて書かれています。
保育士の負担になる事はわかっていても、子どもの健やかな成長のためには行事は欠かせないものであるという事がお判りになるのではないでしょうか。
4、保育園内で行われる行事について
運動会やお遊戯会はだいたい想像がつきますが、他の行事は一体どんな事をするのだろうかと疑問を持つ方も多いかも知れません。なぜなら園内で行われる行事は子ども達と保育士だけで行われる事が多いからです。
そこで保育園内で行われている年間行事の代表例とその内容をいくつかご紹介したいと思います。
4-1、七夕
この七夕についてはどんな事をするのか保育園の特色や地域性が出やすいものかも知れません。
一般的には笹に短冊や飾りを飾って、七夕にまつわるお話を見たり、聞いたり、歌を歌ったりというものがスタンダードです。しかしある地域では七夕の7月7日に子ども達が歌を歌い、ハロウィンのようにお菓子をもらうという風習がある場所もあります。そのような風習のある保育園では、「七夕ごっこ」と称し、お部屋に分かれて待機している保育士を探し、歌を歌ってお菓子をもらう…という形をとっている園もありますし、あえて運動会と七夕をぶつけ、運動会のテーマを七夕にし、プログラムの内容も織姫や彦星、お星さまにちなんだものに統一するなどがあります。園の特色が出やすい七夕ですが、どの園も共通して言えるのは子ども達が楽しめるよう創意工夫をしているところかも知れません。
4-2、節分
こちらは先述した七夕と異なり、おおまかな流れはどこの園も変わらないかも知れません。
事前準備としては鬼のお面や、豆を入れる升を製作。節分の行事を行う日には豆まきの歌を歌い、鬼に変装した保育士が登場。鬼に向かって豆をぶつけ追い払うという流れが多いようです。
4-3、ひなまつり
女の子の節句であるひなまつり。こちらもこれまでご紹介した2つの行事と同様に、ひなまつりの歌は歌う事でしょう。
それ以外で子ども達が喜ぶものと言えば、仮装です。
段ボールで顔だけくりぬいてお雛様に簡単に変身したりするものや、不織布などで作った着物などを着せたりして記念撮影。お雛様ごっこを楽しんでみても盛り上がる事でしょう。
出来れば、お雛様の仮装をしたまま、おやつのひなあられを食べても子ども達は喜ぶ事と思います。
5、6月と11月におすすめの行事は?
6月と11月にはどんな事をしたらよいのでしょう。一般的にはイベントがない6月と11月におすすめの行事をご紹介しますので参考にしてみてくださいね。
5-1、6月の行事は「父の日」と「歯の衛生週間」
まず1つ目は母の日の陰に隠れてしまいがちな「父の日」。ただし現在はひとり親家庭も増えてきているため、父の日、母の日は少々デリケートな行事かも知れません。
母の日と同様に手作りプレゼントを作ったり、似顔絵を描いたりする場合はひとり親で父親がいない子どもに関しては配慮が必要になります。ただし、父親と交流がある場合もあるので保護者に父親宛てに作成するか、それとも他の家族(おじいちゃん等)宛てに作成するかを決めてもらうと良いでしょう。
もう一つが6月4日~10日にかけては「歯の衛生週間」ですが、それにちなんで歯科医や歯科衛生士の指導を受けながら歯磨きの仕方を学ぶというものもおすすめです。
5-2、11月の行事は「お菓子づくり」「お店屋さんごっこ」
特にイベントがない11月。しいて言えば勤労感謝の日に合わせて簡単に出来るお菓子(クッキーなど)を作ってみてはいかがでしょう。もちろん自分たちで作ったクッキーをおやつとして食べたり、普段お仕事を頑張っている家族へのプレゼントにしたりして自宅に持ち帰っても喜ばれますよ。
また、保育園全体を使い、「お店屋さんごっこ」はいかがでしょう。売られる商品もいつもおもちゃとして遊んでいるものではなく、手作りのものを作ってみても良いでしょう。例えば紙粘土と毛糸で作ったネックレスでも良いですし、折り紙で作った時計やブレスレット。保育士と子ども達、お互いにアイデアを出し合いながら楽しむ事が出来る、おすすめの行事です。
引用:社会福祉法人らく楽福祉会 らく楽保育園
まとめ
保育園は行事が多くて大変なイメージですが、行事を通じて子ども達もそして保育士も成長しているはずです。忙しい中でも子ども達の喜ぶ顔を想像しながら、様々な行事を通じて園生活を盛り上げていけるように努めましょう。
参考文献
保育所保育指針解説書 (厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課|2008年4月)
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