ゲームと保育|宝探し、夏祭り、魚釣りなど保育園で使えるゲーム9選(2017/06/14)
ゲームあそびは、子どもたちの大好きなあそびの一つです。ルールをきちんと伝え、子どもはそれを守ろうとすることで社会性や協調性を学ぶ場にもなります。他にも、ゲームを楽しみながら、身体の運動機能や発達を促すことにもつながっていきます。ここでは、行事やシーン別に、おすすめのゲームをご紹介していきましょう。
目次
1、保育園の「ゲームあそび」
ルールが理解できるようになり始める3歳児~5歳児は、保育園のあそびの中でゲームあそびをとり入れることができます。ゲームあそびは、ただ楽しむだけのものではなく、子どもの成長や発達にあらゆる影響をもたらすようです。
1-1、保育園のゲームあそびによる「子どもの成長」
保育園生活の中のさまざまな場面にとり入れられる「ゲームあそび」は、子どもの成長にどのような影響をもたらすのでしょう。中俊博氏、小西光子氏による「就学前児のゲーム遊びに関する事例的研究」では幼児にとっての遊びは身体の生理的な発育・発達のみならず,意欲といった心理面,仲間との協力,役割認識といった社会性の発達にも関与している。とあり、楽しみながらあらゆる発達を後押しする存在であることがわかります。保育士は、子どもの年齢や発達段階、場面に合わせて保育の中にゲームあそびをとり入れていきましょう。では、具体的にどのようなゲームあそびをすればよいのかをテーマ別に確認していきましょう。
2、「誕生会」のゲームあそび
はじめに、保育園の行事別におすすめのゲームあそびをご紹介していきましょう。まずは、毎月子どもが楽しみにしている「誕生会」でのゲームです。特別な日のお楽しみとして、どのようなゲームあそびをすれば子どもたちが楽しめるのでしょう。
■「だれでしょう」ゲーム
誕生会といえば、主役となるのがその月に誕生日を迎える子どもたちです。そこでおすすめしたいゲームが「だれでしょうゲーム」。布をかぶった誕生児が一人ずつ登場し、みんなで誰だかを当てるゲームです。「男の子ですか?女の子ですか?」「好きな食べ物はなに?」などと質問をしてヒントを出すとさらに盛り上がります。
出典:PriPri cafe
■「シルエット」ゲーム
保育室に大きなスクリーンを作り、みんなで「シルエットゲーム」を楽しむのもおすすめです。スクリーンに身の回りのモノや食べ物を映し、それがなにかを当てていきます。モノだけでなく、保育士や誕生児を問題にしても楽しめますね。スクリーンを見るだけで、子どもたちはきっとワクワクしてくるはずです。
3、「七夕」のゲームあそび
毎年、七夕のイベントが笹に願い事を飾るだけになってしまっていませんか?そのようなときは、七夕のゲームあそびで楽しみましょう。子どもたちも、一味違った七夕を過ごすことができるかもしれません。
■「2人で1人」ゲーム
七夕といえば、1年に1度織姫と彦星が出会える日です。「2人で1人ゲーム」は、2人組になり織姫と彦星に見立ててチャレンジするゲームです。2人で背中合わせになり腕を組みます。保育士は、「片足で跳ぶ」「立つ」「座る」などの指示を出し、子どもたちは腕を組んだままその指示に従います。七夕の雰囲気を出すために、織姫や彦星のコスチュームを身に付けて行っても楽しいですね。
■「短冊飾りリレー」ゲーム
「短冊飾りリレー」は、いくつかのチームに分かれ、笹の葉に短冊を飾っていくゲームです。安全に行うために、ホールや園庭などの広い場所で行いましょう。1チームに1本笹を用意します。1人1つ短冊をもち、笹に向かって順番に走ります。笹の前で立っている保育士とじゃんけんをして、勝った場合のみ短冊を飾ることができます。負けやあいこの場合は、もう一度列の後ろに戻ってやり直し。早く笹の葉に全ての短冊を飾れたチームの勝ちです。
4、「夏祭り」のゲームあそび
保育園の夏祭りは、園でさまざまな模擬店やゲームコーナーを楽しみます。ここでのゲームは、子どもが縁日に来ているような楽しい気分を味わえるものにしましょう。また、簡単な景品を用意しても喜ばれるはずです。
■「水鉄砲で射的」ゲーム
夏祭りのゲームといえば、射的を思い浮かべるのではないでしょうか。園の夏祭りでは水鉄砲を使って射的を楽しみましょう。的となるものは、景品をトイレットペーパーで吊るしたものなどがおすすめ。トイレットペーパー部分に水を当てて、景品を落とせたら成功です。
■「ペットボトルボーリング」ゲーム
ペットボトルをピンにした「ボーリング」も夏祭りを盛り上げるゲームになります。年齢によって投球位置を変え、誰でも楽しめるように工夫しましょう。ポイントは、ペットボトルに入れる水の量。重すぎるとなかなか倒せなくなってしまうので、何度か試して調整しましょう。倒したピンの数によって景品を変えるとよいでしょう。
5、「ひな祭り」のゲームあそび
ひな祭りも、保育園の楽しいイベントの一つです。製作あそびをするだけで満足するのではなく、ゲームあそびをとり入れて楽しく過ごしてみましょう。クイズやなぞなぞで、ひな祭りへの理解をさらに深めるきっかけをつくるのもよいですね。
■「ひな祭り○×クイズ」ゲーム
ひな祭りのことをもっと知ってもらうために、「○×クイズ」ゲームを行いましょう。たとえば、「お雛様の隣にいるのはお内裏様である」「雛人形と一緒に飾ってある明かりをつける道具はちょうちんである」など、ちょっと意地悪な問題を混ぜながらクイズを楽しみましょう。
■ひな輪投げ」ゲーム
お雛様に見立てた手作りの的を使って、「輪投げ」ゲームをするのもおすすめです。ひな壇のような台に的となるひな人形を置き輪投げをしていきます。台の上部に輪を入れるほどポイントを高くして競い合っていきましょう。的を工夫すればオリジナルのかわいらしい輪投げを楽しむことができます。
6、「お別れ会」のゲームあそび
お別れ会は、卒園児と在園児がふれ合える最後の機会となります。在園児にとって、憧れのお兄さん、お姉さんとの楽しく過ごせる時間にしていきたいものですね。また、卒園児にとっても園でのふれ合いゲームを中心に、お互いの思い出に残る楽しいゲームを考えていきましょう。
■「新聞紙乗りじゃんけん」ゲーム
卒園児と在園児が2人1組になり、1枚の新聞紙のうえに立ちます。代表の保育士と一斉にじゃんけんをし、負けやあいこの場合は乗っている新聞紙を半分に折っていきましょう。くり返しじゃんけんを行い、最後まで新聞紙の上に立っていられたチームの勝ちです。異年齢同士で試行錯誤しながらゲームを楽しめるので、お別れ会だけでなく縦割り保育のときにもおすすめです。
■「じゃんけん列車」ゲーム
異年齢同士で交流を深めるゲームとして、「じゃんけん列車」もおすすめです。歌に合わせてじゃんけんをし、負けた人は勝った人の後ろにつながっていきます。それをくり返していき、最終的に1つの長い列車が完成します。その先頭に立っている人が勝ちというものです。勝ち負けというよりも、みんなで1つの列車をつくりあげたときには大きな感動が生まれますよ!
7、「魚釣り」ゲーム
「魚釣り」は誰でも簡単にチャレンジできて楽しめるゲームです。子どもの年齢に合わせて、釣竿の長さなどを調節してあげましょう。では、「保育士ママの子育て相談室 MilkBox」を参考に、作り方をチェックしてみましょう。作るものは、釣竿とターゲットとなる海の仲間たちです。釣竿は、ビニールテープを巻いた割り箸の先に、紐と磁石を付けます。海の仲間たちは、牛乳パックで作ることにより、水に浮かべて楽しむこともできます。サインペンやクレヨンなどで、好きな絵を書きましょう。そこに、クリップをとめれば完成です。行事ではもちろん、頑丈に作っておけば子どもの自由あそびのときにも活用できます。
8、「宝探し」ゲーム
ワクワクドキドキ楽しめる「宝探し」は、子どもの大好きなゲームです。宝を子どもといっしょに作り、それを隠して遊びましょう。場所は、保育室をはじめ、規模を大きくすればホールや園庭でも楽しめます。子どもの協調性を重要視したいなら、チーム対抗で探しても楽しいですね。宝の地図やヒントを隠しておくなど、宝の隠し方を工夫するほどゲームは盛り上がります。雨が続く日の室内あそびなどにもおすすめです。
9、「プール遊び」ゲーム
暑くなるとプールが始まります。毎回ただボールあそびやバタ足をして過ごすだけではもったいないです。プールをさらに楽しいものにするため、ゲームをとり入れていきましょう。
■「がまん」ゲーム
チームをつくり、代表者がじゃんけんをして勝ったチームから負けたチームに片手で水をかけます。負けた人は、顔をぬぐいたいのをがまんしましょう。次に負けたチームが勝ったチームに水をかけます。がまんできずに顔をぬぐってしまったチームの負けです。水のかけ方は、1回と決めたり、「3秒間」と時間制限をつくるなど、子どもの様子によってルールを考えましょう。
■「ダイブボール拾い」ゲーム
ダイブボールという、水中に沈むボールがあります。プールにたくさん沈めて、チーム対抗で拾っていきましょう。多くボールを拾ったチームが勝ちです。単純なルールですが、子どもは水への恐怖心を忘れて熱中するので、プールが苦手な子どもがいる場合でもおすすめのゲームです。
プールでのゲームあそびは、安全管理がしっかりできていることが大前提です。子どもと、「友達を押さない」「気分が悪いときは無理をしない」などのお約束をしてから行いましょう。
まとめ
ゲームあそびは、子どもの年齢や発達に合わせてルールや内容を工夫していくことが保育士に求められます。みんなが楽しく参加できるよう、ゲームをアレンジして日常や行事に積極的にとり入れていきましょう。
参考文献
就学前児のゲーム遊びに関する事例的研究(和歌山大学教育学部教育実践研究指導センター紀要3 P75-84|中俊博・小西光子|1994年)
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