保育士の自己紹介|保育実習で使える自己紹介カード・グッズの作り方(2017/06/13)
保育園で初めて子どもたちと対面する時、最初に行うのが自己紹介となります。子どもに行う自己紹介は、大人に対してする自己紹介とは異なり、子どもが興味を持ち、しっかりと伝わるような工夫が必要となってきます。これから保育園で行う自己紹介について、自己紹介のポイントや自己紹介のグッズなど項目ごとにまとめていくので参考にしてみて下さい。
1、保育園での自己紹介のポイント
自己紹介のポイントは?で子ども向けの自己紹介のマニュアルが紹介されています。保育園用に作成されているわけではありませんが、子ども向けということで共通しているポイントが多くあると感じたので、そちらを参考に子どもに行う自己紹介のポイントを見ていきましょう。
1番大切なのは、笑顔でゆっくりとはっきりと自己紹介を行うことです。そうすることで、子どもたちと仲良くなっていきたいという気持ちが伝わると言います。
ここにもう少しコツがあるのですが、「このクラスを」と言うより、「ひよこぐみの」といった固有名詞を使った方がより子どもたちとの距離が近くなるといいます。固有名詞を出すことによって、自分たちのことを話しているのだと頭の中で結びつきやすく、よりスムーズに運びます。
1-1、保育士の行う自己紹介
こちらはベネッセ・コーポレーションより出向している株式会社ラーンズのマナー講師中川先生のお話になりますが、第一印象は長くてもおおよそ15秒ほどの間に決まってしまうと言われていて、ほぼ視覚からの印象で決められるそうです。
こうした資格からの第一印象をよくする為には、活き活きとした表情と笑顔で話すことだったり、きびきびとした動作なども重要となってきます。これは保育園の子どもたちに置き換えても同じことで、明るく元気に子どもたちの前に立つことが親しみやすい先生という印象を与えます。
この項目では、より早く子どもたちに名前を覚えてもらえるようなポイントを考えていきましょう。
名前を覚えてもらう方法の1つとして、名札があります。
キャラクターや、自分の好きな果物・動物などに名前を書くと、頭の中で関連づけて結びつきやすく早く覚えてもらえるのではないでしょうか。名札の作り方はフェルトなどを切って貼り付けてもいいですが、手作りが苦手な場合は上記の参考画像のように販売されているものもあるので、活用してみてください。
出典:ケロポンズのあそびネタ
他にも手遊びの歌などで自己紹介するのも楽しいですね。
子どもたちにも人気のあるケロポンズの「はじめまして」の歌を自分なりにアレンジして自己紹介に置き換えるなどしてもおもしろいと思います。他にも、子どもたちの知っている簡単な童謡を替え歌にして自己紹介をするのもおススメです。
1-2、保育実習で使える自己紹介
続いて、保育実習で使えそうな自己紹介をまとめます。
河原医療福祉専門学校のこども未来科の授業では実習に向けて自己紹介の練習をしたそうです。
出典:河原医療福祉専門学校
このように、道具を使って自己紹介を行うのは非常に効果的です。
松本短期大学による保育実習での自己紹介の仕方では、言葉を使って伝えるだけではなくて、視覚から伝える教材を製作して自己紹介をするよう指導しています。
その理由は、手作り玩具は、子どもの発達過程に合わせて、身近な素材を使って製作すると、人の温もりを伝える一つの保育方法であることが論文の執筆者の研究により明らかになったからだそうです。また、自己紹介を行う側の学生も事前に自己紹介の道具を準備することにより、実習への不安が和らぐという意見も見られました。
これらの結果から、大学の授業では、保育実習指導の際に自己紹介で使用するネタとして、ペープサート、画用紙、紙皿などを使い、実際に作成した見本を基に、学生たちにも自己紹介の教材作りを実践しているそうです。
2、自己紹介グッズの作り方
以下の動画は、こども国際福祉カレッジによる保育園などで行う自己紹介の研修発表の様子ですが、多数投稿されているので参考になります。こどもたちの反応なども参考にしつつ、ご覧ください。
動画では、名前の1文字ずつを好きな食べ物と共に紹介し、名前を印象づけるよう工夫されています。他にもシルエットクイズで好きな動物を当ててもらったり、花の形を画用紙で作り1枚ずつ花びらをめくっていくと先生の好きな食べ物などが分かっていくようになっているなど各々工夫されたおもしろい自己紹介がありました。
出典:新潟こども医療専門学校
新潟こども医療専門学校でも、保育実習に向けて授業の中で自己紹介のネタを発表し合っていました。参考画像のように、カラフルな色合いで作成すると、子どもたちの注意が向き興味を持って自己紹介を聞いてもらうことが出来そうです。作成するモチーフも、あおむしや花やねずみといった子どもたちが好きなものを選ぶとより効果的です。
一方的に名前などを話すだけではなく、クイズ形式にするなど子どもと一緒に自己紹介を進めていくような形にすると、みんなで楽しむことが出来て一体感も生まれるのでおススメです。
2-1、自己紹介カード
自己紹介カードについて参考になりそうなものをまとめます。
諫早市森山公民館の指導員によるぱたぱたカードで自己紹介する方法もおもしろいです。
出典:おもしろ科学手品講座
完成図は上記の参考画像のような状態で、カードを次々と落としていくことによって絵が出てきて、そこに書かれた名前が見えてくるといった作りになっています。
出典:おもしろ科学手品講座
上記の参考画像のように1枚ずつ文字が見えてくるので、表に「私の名前は」と書き、裏側に自分の名前を記したり、表に名前を書き裏側には「よろしくね」といったメッセージを書くのも素敵です。
出典:東北福祉大学
上記の参考画像もぱたぱたカードのような仕組みで作成されています。
1文字ずつ文字が見えてくると、次は何が来るのだろうとわくわくしながら子どもたちは続きを待つので集中して聞いてくれそうです。また、好きな食べ物のイラストなどを書き込むとより親近感が感じられますね。
出典:東北福祉大学
参考画像では、裏面を使用するのではなく、文字が窓の様に開き、中から頭文字を取った動物などがイラストで記されています。「なんの動物が隠れているかな?」とクイズのように進めていくのも盛り上がります。
まとめ
以上、保育園で行う自己紹介についてまとめました。
子どもに対して行う自己紹介は、子どもが興味を持って聞いてくれるよう工夫をする必要があります。また、第一印象は短い時間のほぼ視覚だけで決められてしまうということも分かりました。
良い第一印象で保育園生活をスタートしていく為には、子どもが聞き取りやすいようにゆっくりと大きな声で話したり、にこやかで楽しそうな雰囲気で自己紹介を進めていくことがポイントとなってきます。また、自己紹介グッズを作成して視覚的にも惹き付けるようなアプローチが大切です。
ぺープシアターや画用紙など手軽に作成することが出来るものでも充分楽しい自己紹介グッズが作れるので、是非自分のキャラクターを子どもたちにアピールすることの出来る素敵な自己紹介グッズを作成してみて下さい。
参考文献
保育実習での自己紹介の仕方 (松本短期大学|寺島明子|2008年)
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