誕生会と保育園|ねらいと全員で楽しめる出し物やゲームの一例(2017/02/23)
保育園の年間行事として、毎月やってくるのが誕生会です。誕生会は、子どもたちにとってみんなからお祝いされるという特別なイベントとなります。お楽しみ会でもあるので子どもたちはすごく楽しみにしていることと思いますが、保育士としては毎月出し物を考えたりと頭を悩ませてる方も多いのではないでしょうか?保育園で行う誕生会のねらいなどを今一度振り返ると共に出し物やゲームなどについても紹介していくので是非参考にしてみてください。
1、保育園での誕生会とは
保育園で誕生会を行う中で主流な流れは、月ごとにその月に生まれた園児を集めて誕生日カードやメダルなどを贈りお祝いし、その後はみんなで出し物やゲームを楽しむというものだと思います。保育園によっては年齢を飛び越えて、その月に生まれた在籍園児全員をお祝いしたり、年長クラスだけ保護者を招待するというところもあるようです。
お仕事をされているので、なかなか保護者の方の参加は難しいようですが、普段の子どもたちの様子が見れたり写真などに残すと思い出になるなど、参加された保護者の方たちは好評の声が挙がってきています。
子どもたちにとっては年に1回必ず自分が主役となれる場でもあります。誕生会は自分の誕生と成長を保育者や友達からお祝いされる特別な出来事でもあるので、子どもが笑顔で楽しめるような素敵な誕生会にしてあげましょう。
1-1、誕生会のねらい
保育園で誕生会をする1番大きなねらいは、誕生日を行うことで大勢の人から祝われる喜びを知り、また同じように友達を祝う大切さを知るということです。
その他のねらいとしては、以下のようなことが挙げられます。
・自分の成長や友達の成長を喜ぶ。
・友達と祝い合うことで喜びを分かち合う。 ・集会をする時の決まりや態度を学ぶ。 ・全体で行事を行う楽しさを知る。 |
また、あらかじめ誕生会の予定を立てておくことで、見通しを立てることを学ぶきっかけにもなるでしょう。
子どもの徳育に関する懇談会(引用元:文部科学省 平成21年)の中で、子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題として、子どもは、身近な人や自然等との関わりの中で、主体的に学び、行動し、様々な知識や技術を習得するとともに、自己の主体性と人への信頼感を形成をしていくとしています。
その為にも、乳幼児期における子どもの発達において、重視すべき課題の中に、「十分な自己の発揮と他者の受容による自己肯定感の獲得」や「道徳性や社会性の芽生えとなる遊びなどを通じた子ども同士の体験活動の充実」が挙げられています。
そういったことを踏まえ、誕生会で自分が祝われたり、友達の誕生日を祝うなど、他者の中でも特に子ども同士の特別な関わりが非常に大きな意味を持つと言えます。
2、誕生会の出し物
保育園の誕生会の出し物で手軽で子どもたちにもウケがいいのはマジックです。手の込んだ難しいものよりも、シンプルだけど変化が分かりやすいダイナミックなものが好まれるようです。また、子どもでも出来るような簡単なタネのものを選んで子どもに手品をしてもらうのも盛り上がると思います。それでもマンネリになってしまった時の為に参考に出来そうな保育書を紹介していきます。
出典:お誕生会を変える!保育きらきらマジック(世界文化社 2013/4/20)
こちらは難易度別に分かれて収録されているので、誕生会を行う年齢ごとに扱うマジックを分けてみてもいいでしょう。
失敗しそうな部分の解決策も乗っているのでマジックに自信のない保育士でも安心して取り組めます。また、切り取って使えるマジックキットもあるのですぐに活用することが出来ます。
出典:出し物たっぷりネタ帳(ひかりのくに 2009/10)
こちらはマジックの他に、パネルシアターなどのシアターものや、手あそびうた、職員劇などバラエティ豊かに収録されています。壁紙の図案なども入っているのでこれ1冊でかなり重宝する仕上がりとなっています。非常に好評のようで続編も販売されています。
また、この本にもある通りパネルシアターも誕生会でオススメです。
子どもたちみんなが知っている話をネタにするのももちろんのこと、保育園で起こったエピソードをおもしろおかしくネタにアレンジしてみても保育園の生活を振り返ることが出来、素敵な誕生会の出し物になるかと思います。
出典:PriPri 今月のお誕生会シアター(世界文化社 2011/7/2)
保育誌の王道であるPriPriから販売されているシアターネタだけが詰まったものもあります。テーマが季節ごとに分けられているのでその時その時の旬な話題をネタにすることが出来ます。おもしろいのが、シアターの技法がいろいろなパターンで収録されていることです。ホワイトボードを使うものから模造紙、積み木、紙コップ、ビニール傘まで、色々な身近にあるものでシアターを行うことが出来ます。
思いもよらないものを舞台にシアターが始まれば子どもたちも大盛り上がりとなるのではないでしょうか。
2-1、誕生会でのゲーム
次に保育園の誕生会で行うゲームについて紹介していきます。
ゲームだとクイズが人気のようです。様々な幼児向けの簡単なクイズが掲載されているクイズようちえんというサイトもあります。こちらは動物クイズやなぞなぞなどもあるのでネタとして重宝しそうです。
出典:みんなでたのしい!なぞなぞようちえん(ナツメ社 2011/2/11)
他にも幼稚園くらいの幼児にターゲットを絞ったなぞなぞの本などもあります。テーマが動物、食べ物、お家、街の中など、子どもたちの身近なものとなっていて、また「知りたい」という気持ちを育む知育的要素も入っています。
なぞなぞ主体のクイズの他に手軽に出来るゲームだと、○×クイズやジャンケンチャンピオンを決めるものなども準備が要らず簡単に行えます。椅子取りゲームやなんでもバスケットなどもエキサイトして子どもたちが楽しめるのではないでしょうか。
園庭など広い空間を使って行えそうならしっぽ取りゲームもオススメです。しっぽとして使用出来る紐やハンカチなどをズボンの中に挟み込み、追いかけっこのようにしっぽを抜き合いっこしていきます。しっぽを抜かれてしまった子はゲームから抜けて、最後まで残ることが出来た子が優勝となります。
身体をめいっぱい動かしてゲームを行うことが出来るので子どもたちは喜ぶし、ゲームから抜けてしまってもまだ残っている友達を応援してあげるよう促すと他者共感の力を育てていくことが出来ます。
出典:先生の言葉かけで進める3・4・5歳児の室内・室外ゲーム70 (黎明書房 2011/11/25)
他にもゲームのネタに困ったときは、こちらの本なども参考に出来そうです。
思いっきり身体を使って遊べるようなゲームを年齢ごとに分けて収録されているので、無理なく楽しむことが出来ます。ゲームの進め方の手順が子どもたちへの語りかけの形で書かれているので、まだ慣れていない保育士の方でもスムーズに進められるところが優れています。
まとめ
保育園で行う誕生会についてまとめてきました。保育園に通う年齢の子どもの発達において、身近にいる保護者や保育者はもちろんのこと、友達同士の関わりも非常に大切となってくることが分かっています。誕生会を通じて自分が大切にされているという自己肯定感を高めたり、他者を認める心なども育てていけたらと思います。そんな誕生会を盛り上げるべく、出し物やゲームのネタを紹介して参りました。これらも活用して子どもたちの思い出に残る誕生会を行ってください。
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