子どもがいじめにあっていたら何がしてあげられるのか(2016/10/28)
いじめというのは昔から存在するものです。例えケガをしてきたとしても、それが悪質ないじめなのか子供同士の単なるふざけ合いなのかということは、親は現場にいないので分からないですよね。子供が「いじめにあっている」と訴えてきたとき、子供の話というのはつじつまが合わないことも良くあります。そんな時、親はどう対処してあげられるのでしょうか。
目次
1. 親としてするべきこと
自分の子供がいじめにあっていたら、親として何がしてあげられるのでしょうか。最初のステップとして親がするべきことをまとめました。
1-1 子どもの話を聞く
子供から「いじめられている」と言われ、おまけにケガまでして帰ってきたら親としては気が気じゃないですよね。その気持ちは分かります。そうするとつい尋問するかのような形で子供から話を聞き出そうとしてしまうものです。
そこをぐっと抑えて、子供が話したいことや思っていることを話に割り込まないようにして最後まで聞いてあげましょう。つじつまが合わなかったり時系列が滅茶苦茶になったりするかもしれません。しかし、いじめを受けている子供には色んな感情が湧き出てきます。
大人だって怒りや不安や悲しみが込み上げてきている時に、第三者目線で人に話すというのは困難ですよね。子供だって同じです。とにかく子供の話を聞いてあげて、それを全て書き留めておきましょう。
1-2 ケガは随一写真に残す
ケガをしてきたのならその都度、写真に収めておくようにしましょう。大きなトラブルが起きた時に「ケガをさせられたことがある」と言っても、ケガや傷跡が消えていたら何も証明することができなくなってしまいます。
子供の話もケガの証拠も「いつ」「誰に」「どんなことをされたのか」という詳細と共に残しておくべきだと言えます。
1-3 ひとりじゃない事を伝える
子供がいじめを受けた時に恐れることは何だろうか?ということを考えてみましょう。‘1番身近な存在である両親に話をしたら保育園に連絡するのではないだろうか’
‘保育園に連絡がいって、いじめっ子が注意を受けたらもっといじめられてしまう’
‘きっと今よりも酷いいじめを受けることになるだろう’
これらの事を考えますよね。ですから、子供が親に相談をしてきたときに騒ぎ立ててしまうとこのような考えがよぎって余計に怯えさせてしまいます。
まず、子供に伝えて欲しいのは「あなたは1人じゃない」ということ。今すぐに何かを行動に移すつもりはないということ、一緒に考え悩み対策を見出していこうよというスタンスが子供を安心させます。
1-4 逃げてもいい事を教えてあげる
保育園では‘みんなで仲良くしましょうね’と教えていると思います。しかし、そんなの無理だと思いませんか?職場にだって派閥やそれぞれ仲が良い人同士のグループができますよね。集団生活の中でみんな仲良くなんて子供同士でも無理なのです。
その現実を教えてあげましょう。人には合う人と合わない人がいて、合わないのに仲良くしようと頑張る必要はないということ。自分が一緒にいてストレスだと感じるのであれば一定の距離を置いてなるべく関わらないようにしても良いということを。
人との付き合い方においては‘合わない人間関係からは逃げる’ということも大事なのだと教えてあげるのです。
2. 今までのやり方には問題がある
今までの親のやり方や保育園の方針では、根本的な解決に繋がらないという問題点があります。
2-1 いじめ返し
上記に挙げた親としてするべきことは保育園側の考え方とは違うやり方だと思います。しかし、今までのいじめに対する対策というのは犯人捜しをするようなやり方でした。
親はいじめを受けた子供に対して尋問をして、証拠や情報を集めて相手の親に連絡を入れる。それでも解決しない場合は保育園の先生に連絡して、相手の子供がいかに問題のある子どもかを認識させる。問題のある子だと認識されたいじめっ子は皆から無視をされるようになるでしょう。いじめた子をいじめ返すようなやり方が果たして正解なのでしょうか。
2-2 自分を好きでいるために
そもそも‘みんなで仲良くしましょうね’が無理な話なのです。集団生活には合う人合わない人がいます。そこに、‘みんなで仲良く’ということが「普通」だと教育してしまったら、それができないことに対して「自己嫌悪」が生まれることになりかねません。
子供の自殺というニュースを時折見かけますが、自殺まではしていないけれど鬱だったリ自分を責めている子供はそのニュースの数よりもたくさんいると思います。そういった子供たちは「普通」の事が普通にできていないことで、自分を責めているのではないでしょうか。その、「誤った普通」の事を。
特に子供は、自分に対しても他人に対しても手加減ということを知らない。自分が憎しみの感情や自己嫌悪にむしばまれる前に、逃げることも教えてあげるべきなのです。自分を好きでいるためにも。
2-3 親も勉強
「いじめ対策マニュアル」1度読んでみることをオススメします。
これにはいじめがなぜ起こるのかということや、教育現場とのやり取りの仕方などがあらゆるケースごとに書いてあります。教育機関がいじめを認めようとしない場合や、民事や刑事事件としての手続き方法など最悪のケースについても詳しく知ることができます。
子供のいじめを知ったら最初のステップとして何ができるのか、最悪の場合は何をすべきなのかが勉強できるので子供を持つ親としては1読しておくべきだと思います。
まとめ
いじめの問題は不透明なことが多く親が騒ぎ立ててしまいがち。しかし、それが子供の口を閉ざさせてしまう原因になるかもしれません。常に状況を把握するためにも、親は味方であることや逃げてもいいのだということを子供に伝えてあげることがまずは第一歩だと思います。
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