英語と保育士|英語教育に携わる保育士の求人・仕事や英語検定(2017/03/23)
「身につけるなら幼いうちから」という考えが広がり、小学校でも必修科目となった英語教育。いまでは、幼稚園や保育園でも保育の中で英語の要素をとり込む園が増加しており、その需要も広がっています。そのような中、一部では保育を行う保育士にも「英語力」が求められるようになっているのも現実です。英語をとり入れた保育を行う場合、保育士には一体どのようなことが求められるのでしょう。
目次
1、「英語」を重視する園での保育士の仕事・求人
では、今後保育士として働いていくために、「英語」は必要なものなのでしょうか。中には自身の英語力に自身のない人もいることでしょう。実際、英語を本格的にとり入れている園は一部で、幼児に対する英語教育はまだ発展途上の段階といえそうです。ですから、英語を重視している園に就職しない限り、「英語を学びなおさなければ」と焦る必要はありません。ただ、幼児の英語教育に興味がある、英語力に自身がある保育士の場合は、そのような人材を求める園もあります。
1-1、「英語」を重視する園とは
ここ近年、インターナショナルスクールやプリスクールなど、英語を学ぶのではなく英語で生活していくスタイルの幼稚園や保育園が増えてきています。自身が英語の取得に苦労した保護者たちは、「できれば自然な形で英語を身につけて欲しい」と思い、このような園に子どもを入園させるケースも少なくありません。
英語で保育を行う園は、多少方針の差があるものの、子どもとの日常会話のほとんどを英語でコミュニケーションします。遊びの時間はもちろん、設定したカリキュラム、食事や自由時間も全て英語で会話します。常に英語が耳に入ってくる環境にいることで、子どもたちは自然と発音や文法が身につき、抵抗感なく英語能力が取得できることを目指しているのです。
バイリンガル幼児園キッズデュオインターナショナル(KDI)は、保育に英会話をとり入れている園の一つです。子どもの国際スキルをアップすることに加え、運動指導や知能教育、さらには職業体験などを行い、子どもに幼いうちからたくさんの可能性を与えていきます。
バイリンガル教育・知能教育・運動指導・職業体験を軸とした、今までにないまったく新しい教育カリキュラムのもと、未来の目標を達成したり将来の夢を叶えるための力「自分力」を、ひと回りもふた回りも大きく育むことを大切にしています。(引用元:KidsDuo)
1-2、「英語を教えたい」保育士に求められる英語力
園によっては、本格的な英語指導を任されるケースもあり、そのような場合は求人の際に保育士に一定の英語力が求められています。TOEICのスコアを基準とする、英語経験によって待遇するなど採用の方法はさまざまですが、まずは「保育士」という本来の求められるべきものも忘れないようにしましょう。また、園によっては保育士資格があれば英語力を求められないところもあります。英語指導専門のスタッフが在中し、保育士はそのスタッフと子どもとの架橋を行う程度。子どもと一緒に保育をしながら英語を身につけていくこともできますね。子どもと英語にかかわる仕事がしたいと考えているなら、まずは対象となる園の方針やスタイルを調べてみましょう。
2、保育士に必要な英語は「読み方・訳」ではない
「園で今後英語教育を行うなら、単語の読み方・訳を勉強しなくては」、そう感じている人は多いかと思います。しかし、幼児に英語教育をしていく場合は、大人の勉強スタイルとはちょっと違うケースが多いのです。
2-1、0歳から3歳はうたやダンスが中心に
日本語の言葉の取得もまだままならない0歳から3歳くらいまでの英語教育には、主に英語のうたやそれに合わせたダンスなどで英語に触れる機会を与えていく方法をとることが多いです。特に乳児期の子どもの脳の成長はめざましく、聞こえてきたものはすぐに吸収してしまいます。ですから、この年齢の子どもを担当する保育士は「英語を教える」というよりも、「子どもと一緒に楽しむ」ことが必要になりそうです。英語をあまり重く受け止めず、まずは楽しい英語のうたやダンスを見つけてみましょう。
2-2、4歳からは「ネイティブ」な発音を聞くこと
4歳になると、日本語が確立し、自分の意思も言葉を使って上手に表現することができます。正しい英語の発音を楽しくとり込むためにも、ネイティブスピーカーの先生に来てもらう、または留学経験のある保育士が英語を話すなどの機会を積極的につくっていく方法がとられます。また、外国の文化に触れる体験も一緒にとり入れることで、子どもに海外への興味が湧き、さらなる英語への関心を高めることができるでしょう。
園によって、乳幼児への英語教育はさまざまですが、慌てて英語を取得しようとせず、まずは子どもにどう伝えていくかという方針をしっかり理解しておきましょう。
3、保育士のための「英語検定」
世間で幼児期の英語教育が注目され始めている中、新たにはじまったのが「保育英語検定」です。国際的な教育、保育に対応していくための保育士を養成するためにつくられたまだ新しい検定で、将来保育士を希望している学生や、現在保育士として現場で働いている人まで多くの人が受験を目指しています。
3-1、保育英語検定とは
保育英語検定は、一般社団法人保育英語検定協会が行っている民間の検定試験で、段階は5級から1級までの6段階あります。試験は春季、秋季、初春と年に3回行われ、5級~2級までは筆記試験のみ、準1級と1級は2次試験を面接という形で行います。試験内容や時間は段階によって異なっていきます。試験内容は公開されていませんが、一般的な英語検定と異なる点の一つに、「子どもが話す英語」のリスニングを行うということがあります。子どもが発する言葉なので聞き取りにくいという声もありますが、実際の保育現場に直接活かせる試験内容となっているようです。試験のための勉強は、保育英語検定協会が提供している教材や市販されている教材を使うことができます。
3-2、「保育英語検定」の資格を取得するメリット
では、保育士が保育英語検定を取得したら、どのようなメリットがあるのでしょうか。この試験に受験資格はなく、一般の人も受験することができます。ただ、保育士資格をもった人が試験に合格した場合、英語ができる保育士という証明となる「イングリッシュエキスパート保育士証」という資格証が発行されます。英語に力を入れているインターナショナルスクールやプリスクールなどでの就職を希望しているなら、この検定が大きな力になることに間違いないでしょう。
また、保育士としてもっとステップアップしたい、外国人である保護者ともっと密なコミュニケーションがとりたいという人にもおすすめです。園の中でも頼られる存在になることはもちろん、幼稚園や保育園だけでなく幼児の英会話教室や専門機関での仕事も可能になってきます。キャリアアップして仕事の幅を広げたい保育士は、ぜひチャレンジしてみてはいかがですか。
まとめ
社会全体がグローバル化を目指しているいま、保育士にも「英語」の力が徐々に求められ始めています。需要が広がっているので、自身の可能性を広げるためにも良い機会となってくれそうですね。焦って英語を取得しようとしても、仕事をしながら、保育の勉強をしながらでは負担になってしまうので、スキルアップのためという気軽な気持ちで楽しくはじめてみましょう。
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