園だよりの書き方|役立つ文例や書き出し、保育園で使用できる素材(2017/02/22)
保育士になると、子どもの世話をしたり、一緒に遊んだりする他に、たくさんの業務があります。掃除や洗濯、おたより帳の記入、保護者対応に面談、毎月の指導案や行事の準備など。その中でも、園だよりの作成に頭を悩ませている保育士の皆さん、結構多いですよね。特に新人保育士さんにとっては全保護者に配るものなので、プレッシャーも大きいのではないでしょうか。また、保育園からもらうお便りって、ちらっと目を通すだけできちんと読んでもらえないことも多いものです。でもせっかく書くならしっかり読んでもらえる内容にしたいですよね!今回は、そんな園だよりの基本的な書き方と、ちょっと差がつくポイントをお伝えしたいと思います。
1、保育園での園だよりとは
保育園の役割は、家庭と協力して子どもを育てることが最重要です。そのため、園と家庭は密に繋がっていなければなりません。そのためのツールの一つが園だよりです。園の保育方針や保育目標をわかりやすく伝えることはもちろん、行事予定や必要な連絡事項が記述されています。大体の園で、園だよりは月初めに発行されていますが、園によっては連絡事項以外のことを伝えるために、月の半ばにも発行している場合もあります。
2、園だよりを書き始める前に確認すべき4点
■月の行事予定について
園だよりに書かなければならないことで、最重要なものが月の行事予定です。内科検診や遠足、保護者会や保育参加などがあります。その他、各園によって細かい予定が様々あると思います。保護者は毎月の園だよりを見て予定を立てていますので、間違えのないようにしっかりと確認しましょう。直前で変更になっている場合もあるので、できれば書き始める日に、園長先生や主任に直接確認すると良いでしょう。
■その月の園だよりの具体的な内容について確認する
書き始める前に、園長先生か主任に必ず内容について確認しましょう。せっかく悩みに悩んで書いた内容も、園長先生の意向と一致しないと、あっさり書き直しになります。そうなる前に、「来月の園だよりの内容は、行事予定と、身体測定の件と、記名のお願いについてでよろしいですか?」などと確認をしましょう。そうすれば、大幅な修正もなくて済むでしょう。
■園だよりの決まった様式はあるか
昔は手書きで発行していましたが、今では多くがパソコンで作成されています。そのため、園全体で統一された様式がある場合がほとんどです。タイトルはいつも同じイラストを使っている・行事予定の枠はいつも同じ大きさである、等です。
初めて作成する場合は先輩に必ず確認しましょう。決まった様式がなくても、以前に作成した園だよりのデータをもらっておくと、その様式に当てはめて作成することができます。全くの白紙の状態から園だよりを作成することは、たとえベテラン保育士でも骨が折れます。
■昨年度の同じ月の園だよりを参考にする
あくまでも参考程度にですが、初めて園だよりを書く場合、どんな内容にすべきなのか、どんな言葉遣いにしたら良いのか、その季節特有の話題は何なのかなど、さっぱりわからないと思います。昨年度のものを確認してみると、「12月はインフルエンザに関しての話題」「5月はこどもの日について」「7月は水遊びについて」などと、書くべき内容が自然とわかるでしょう。また、もしかしたら内容が昨年度とは前後している場合もあるので、内容がかぶらないように、先月に発行した園だよりもしっかりと確認するようにしてください。
3、園だよりの基本的な書き方について
さて、準備が整ったらいよいよ園だよりを実際に書いていきましょう。押さえておくべき基本的なポイントは、「です・ます調」で統一すること、目立つフレームで囲む、改行をして見やすくすること、イラストを適宜入れ、ゆとりを持たせること、一つずつの文章が長くなりすぎないように注意することです。
それでは具体的な書き方に移ります。
■園だよりの書き出しは季節の挨拶で
なかなか学生時代には使うことのなかった、季節(時候)の挨拶が園だよりでは必須です。園だよりではなくても、クラスだより、保健だよりなどでも、書き出しは季節の挨拶です。季節の挨拶ってなんだろう・・そう思ってインターネットで検索してみると、出てくるのは難しくて堅苦しいものばかりです。保育園は、子どもたちが通う、明るくて元気いっぱいなイメージですので、あまり堅苦しいものだと違和感があります。園だよりに使うイラストも可愛らしいものがメインですよね。
例えば、5月の季節の挨拶です。
「青葉若葉の好季節、ご一同様には、なお一層お健やかにお過ごしのことと存じます。」
→「園庭の木々の若葉が輝く季節となりました。心地よい風の元で、子どもたちも嬉しそうに園庭を走り回っております」
上記の文章よりも、保育園らしさを出した下の文章の方が温かみがありますね。
難しい場合は、昨年度のものを少しだけ変えてみましょう。経験を重ねるうちに、自分で季節の挨拶を考えられるようになりますよ。
■園だよりでちょっと差をつけるポイント
冒頭にも書きましたが、保育園の発行するお便りって、隅々まで読んでもらえないことがとても多いです。筆者も「お便りに書いたのに・・・」と、ガックリしてしまうことが度々ありました。一番読んでもらえないお便りは、文字ばかりがずらずら~っと並んでいるお便りです。はじめのうちは難しいかもしれませんが、テキストボックスや、イラスト付きのフレーム、目立たせたいところは太字にする、吹き出しにしてみるなどの工夫が必要です。
もちろん、内容も読んでいて「面白い!タメになる!」と思ってもらえる方が良いです。必要事項だけ並べるのではなく、ちょっとしたコラムを書いてみたり、子どもたちの可愛らしいつぶやきやエピソードを入れると、筆者の場合は好評でした。例えば、「葉っぱを運ぶアリを見つけた2歳児のAちゃん、その様子がとても印象的だったようで、お友達を誘って、アリの行列ごっこをしていました。「よいしょ、よいしょ」と一生懸命に小さな葉っぱを運んでいてかわいらしかったです。」このような普段の保育の様子も織り交ぜると良いです。保護者は、自分の子どものクラスのことはなんとなくわかっても、他のクラスのことはわかりません。なので、円だよりを活用して、園の様子がより分かるようにすると良いでしょう。
4、園だよりに使える素材やイラスト
インターネットからフリー素材を探すのももちろん良いのですが、それよりも保育士向けのイラスト集を本屋さんで買う方が効率的です。イラスト集といっても、すべてのデータが収まっているCD-ROMがセットになっているので、パソコンに取り込むのも簡単です。これは、保育士向けに作られているので、季節にあったイラストが必ず見つけられますし、「歯を磨いている絵」や、「運動会でリレーをしている絵」などと、ピンポイントでイラストが揃っています。可愛くて使いやすいフレームやイラストは、園だよりだけでなく、ちょっとしたカードや、お当番表、日々の製作遊びなどにも活用できます。また、パソコン上でイラストを探すのは大変ですが、本になっているので簡単に探せますし、大きさや色の濃淡なども簡単に編集できます。一冊持っていると心強いので、保育士になったなら、好みのイラストが載っているものを探しましょう。
まとめ
筆者も初めの頃は何日もかかって園だよりを作っていました。試行錯誤するうちに、自分なりのやり方や、オリジナリティのある園だよりが作れるようになりました。皆さんも大変でしょうが、頑張ってくださいね。それと、くれぐれも締切日には余裕を持ってください。焦ると絶対に良いものはできませんよ。
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