ムンテラとは|看護用語(2018/11/03)
ムンテラとは
医療の現場で使われる「ムンテラ」は、ドイツ語の「Mund(口)」と「Therapie(治療)」からなる言葉で、カルテには「MT」と記載されます。ムンテラは医師が患者・患者家族へ病状の説明をするものであり、場合によっては今後の治療や検査に必要な同意書を交わすこともあります。
看護師の役割(同席)
ムンテラは非常に重要なものではありますが、説明する内容や病期・患者(家族)との信頼関係において重要度が異なります。これからこんな検査をするので入院が必要ですよという場合は大まかな内容で済みますが、病状が深刻なときや終末期の鎮静についてのムンテラは、最も重要度が高くなります。
看護師が同席することによって、医師の説明や患者側からの質問・発言を第三者として記録を残すことができますし(訴訟対策となる)、聞いた内容をスタッフ間で共有して今後の看護に活かすことも可能です。また、ときにはムンテラ中に気分不快を訴える患者・家族もいるため、看護師は全ての同席者に対する心身のケアに対応する必要があります。
まとめ
ムンテラは時に1時間以上にもわたるため、看護師にとっても大きな負担ではあります。しかし、ムンテラはただ医師の説明内容を聞いて記録することだけではなく、患者・家族への対応を行う重要な役割もありますので、看護師もできる限り同席することが望まれます。
東京都在住、正看護師。自身が幼少期にアトピー体質だったこともあり、看護学生の頃から皮膚科への就職を熱願。看護学校を経て、看護師国家資格取得後に都内の皮膚科クリニックへ就職。ネット上に間違った情報が散見することに疑問を感じ、現在は同クリニックで働きながら、正しい情報を広めるべく、ライターとしても活動している。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
ナースのヒント の最新記事を毎日お届けします
こちらの記事もおすすめ
- 看護技術
-
ミニトラックの看護|適応やキット、看護手順・方法、合併症など
ミニトラックとは輪状甲状間膜を穿刺して、カテーテルを入れることで、緊急時の気道確保や痰の喀出
- 看護技術
-
動脈ライン(Aライン)|挿入部位の方法と目的、0点、波形など看護ポイント
動脈ライン(Aライン)は、集中治療における重傷者のモニタリングを目的として行われる、観血的血
- 看護用語
-
PTCD(PTBD)の手技と合併症、看護における管理・観察項目
体内に貯留した胆汁を人工的に体外に排出させる目的で施行されるPTCD。合併症の種類は多岐に渡
- 看護用語
-
下血時の看護|早急なヒアリングと目視判断で有疾患の正確な特定を
軽度のものから生命に関わる重度のものまで、さまざまな消化器官の異常を示すのが下血の症状です。
- 看護師あるある
-
夜勤明け買い物に行った時の「買っちゃえ」感は恐ろしい|看護師あるある【vol.7】
夜勤明けのショッピングは本当に危険!夜勤明けで、「今日はバーゲン中だから、夜勤明けでそのまま買い